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unexpected paradise @Palau [Palau]

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午前中とはいえ、南国全開で暑さに容赦がない。

エアコンの効いた部屋でやり過ごしているとノックの音が響き、
ドア越しに掃除のオバチャンの声が続いた。

「アンタ、クルマ頼んだ?」

時計を見ると11時、約束通り、レンタカー屋が来てくれたようだ。

先日、会ったオヤジサンが玄関先でニヤっと笑っていた。
今日はビンローを含んでいないようだが、
その口元はなんとなく赤いような気がした。

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10月の3連休に泊まれる宿

「おはようございます。あれ? クルマ、ヴィッツじゃん」

予約したクルマは$50のジムニーだったはずだ。

「$30のヤリスが空いたから持ってきたよ」

「え~、ホントに? それはラッキーだよ、ありがとう!」

どうでもいいことだが「ヴィッツ」のヨーロッパ名が「YARIS(ヤリス)」、
「マーチ」も「MICRA(マイクラ)」という名で売られている。

「$30ね、キャッシュかしら?」

オヤジサンとのやり取りを気にも留めず、
一緒に来たオンナのコは書類を突き出し、IDの確認とサインを求めてきた。
記載を終え、現金で$30を渡した。

「ガソリンは少ししか入ってないから。
 満タン返しじゃないから使う分だけ入れなよ」

「OK、わかった。でも安いクルマ持って来てくれてありがとう」

オヤジサンの説明を受け、そう礼を返すと、彼はニヤリと笑い、親指を立てた。
笑った口元はやっぱり赤かった。

伴走してきたクルマで去る二人を見送ると、後ろから声をかけられた。

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「お! クルマ来たんだね」

体格のいい年配男性が隣に止まったバンのドアを開けていた。

「あ、今日から借りたんですよ。
 そうだ、クルマで行けるオススメの場所、あったら教えてください。
あ、でもダイビングで周っているならお門違いか」

「いや、ボクはノン・ダイバー、このバンで行ける浜辺で潜っているだけさ。
 もっぱらスノーケリングだけだよ。
オススメのランチはどうだろうか?」

彼はオレゴンから来ているアメリカ人で、
すでにリタイアしていて、年2~3回は訪れるパラオ・リピーター。
ここを定宿にし、バンで島を巡る「バジェット・トラベラー」だ。

パラオに男一人旅、いるんですねえ。

ハンドルを握り、彼に教えてもらった食堂へ向かう。
その店は大通りに出る手前にあり、拍子抜けするぐらい宿からすぐだった。
なんのことはない、到着直後の夜に歩いたガソリンスタンドの手前じゃないか。
クルマ、いらねえぞ。

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「PINOI」と書かれた店の扉を押し開け、中に進む。

照明が少ないためか、薄暗く、ひっそしりている。
奥のカウンターには大きなバットに入った料理が7~8品並んでいて、
傍らには大きな魚のフライが置かれていた。
ブッフェ・スタイルのように見えもしたが、
地元の人たちはカウンターに取り付き、アレコレ指差し、注文している。

少しばかり気おくれして眺めていると、
なんのことはないアジアによくあるワンプレートのスタイル。
好きなオカズを頼んで、ご飯を盛ったプレートにかけてもらう、
いわゆる「ブッカケ飯」方式だ。

中でも魚のフライが人気らしく、次々になくなっていく。

奥のキッチンからは次々にできたてのオカズが運ばれくる。
ランチタイムには少し早い時間、準備しながら客をさばいているのだろう。
湯気を立てているオカズからおいしそうなニオイが漂ってくる。

空いていてひっそりしているな、と思った店内だが、
次から次に客がやってきては手際よく注文して、去っていく。
店内で食べるよりも持ち帰る客が多いようだ。

「持ってくの?」

「いや、ここで食べます」

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待っていても客の流れが切れそうもなく、
勇気を持って、忙しそうに働くオカアサンに声をかけた。

ストロガノフのような牛肉煮込み+ライスで$3,5。

さあ、味はどうかな?





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