注文の不思議 @Seoul [South Korea (Seoul)]
12月18日。
冷え込みきつく、冬本番の日曜日。
どうやらオンドルの乾燥にやられたらしく、ノドが痛い。
術後から鎮痛剤やら化膿止めやら飲んでいるくせに、
ガッツリ風邪を引き込んだか。
昨夜食べたキムパプは「普通」のキムパプだった。
ツナの入ったキムパプを頼んだはずなのだが、
アルミホイルを広げて出てきたのは普通のやつだったのだ。
「あれ?『ツナ』っていったのに」
「ちゃんと『チャムチ・キムパプ』って頼みました?」
「あ!」
そう、つい日本語の習慣で「ツナ・キムパプ」と注文が口をついていた。
ツナは韓国語で「チャムチ」、
ツナはあくまで「ツナ」でご存知の通り「マグロ」を意味する英単語だ。
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「それたぶん、アジュマは『ツナ』が『トゥゲ』(2つ)って、
聞こえたんだと思いますよ」
「頼んですぐ出してくれたからおかしいと思ったんだ。
普通、ツナのキムパプは頼んでから作りはじめるじゃない?
それに払った金額もノーマル2本の値段だったし・・・」
普通のキムパプは一本1,5000w(100円ちょっと)と手軽で、
気軽に持ち帰りで注文する客が多いので、多めに作り置きがしてある。
ちなみにツナやタマゴ、チーズのキムパプは2,500wで、
オーダーしてから作りはじめることがほとんどだ。
「あ~あ、『チャムチ』のキムパプ、食べたかったなあ」
「『トゥゲ・キムパプ』じゃ全然、違いますね~~」
この「ツナ・キムパプの悲劇」はしばらくの間、
ホステルの事務所を訪れる韓国人に笑いを提供するネタとなった。
彼らにすると「ありえね~」というオモシロ・ネタらしい。
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ノドの痛みを引きずって、人ごみの日曜に出かける気にもならず、
宿のベッドで読書の午後を送った。
なにもしていない日曜日、近所の八百屋には出かけてみた。
いつもならカレーライス、という展開なのだが、
今回は日本からハヤシライスのルーを持参している。
インプラントの手術でスタッフに迷惑をかけるであろうことと、
どうせ術後は出歩くのもままならないだろうと想像していたのだ。
「おお、日本の『ハイ・ライス』ですね~」
韓国ではハヤシライスをこう呼ぶ。
「いっつもカレーだからね。たまにはバリエーション、バリエーション」
作り終えて煮込んでいると、
毎日、まめに料理をしている香港人の彼女がやって来て、
いつものように夕食の準備をはじめた。
「よかったら、日本の料理食べる?」
キッチンでよく顔を合わせるので、会話を交わす間柄にはなっていた。
「じゃあ、わたしはこれからオカズを作るから、代わりにソレを提供するわ」
「多謝(トーチェ)。いいねえ、食事が豪華になるねえ」
「できました? ハイ・ライス、早く食べたい!」
腹を減らしたスタッフが顔を出す。
「彼女がおかず作ってくれるって。
あ、そうだ、どうせならグァテマラの彼女も呼んであげなよ。
ハヤシライスが口に合うかわからないけど」
すれ違う旅人同士がひとつのテーブルを囲むホステルの夕餉。
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いいですね〜。
いろいろな言葉が飛び交う中、様々な食べ物をみんなで共有する!
旅の醍醐味をいつも味わってるdelfinさんが羨ましい!
by ばうわう (2012-05-06 12:08)
>ばうわうさん
いつもコメントありがとうございます!
〆切に押しつぶされ、返信が遅くなりました。
一人旅なので、人と交流のあるホステルがいいのです。
ホテルだと「外こもり」状態になりかねないので。。。
見知らぬ異国の人にたくさんの刺激を受け、
帰国して、また仕事に燃えるわけであります!!
by delfin (2012-05-09 01:27)