ショップでの出会い @Seoul

３月２日、カラリと晴れ、青い空が広がった。

抜けるような晴天のためか、冷え込みがきつく、
さらに冷たい風が吹き抜けていくため、
寒さは割り増しで襲い掛かってきた。

市バスに乗り、漢江鎮（ハンガンジン）駅へ。

某ショップにバイクの写真を撮りに向かったのだが、
ことの経緯はこれまたＳＮＳで知り合った方が発端だ。

この方も足繁く韓国に行かれていて、
常々、韓国情報を教えていただいていた。
ある時、「どうしても見たいバイクがあるが、
しばらくソウルに行くことができない」という話しがでて、
「写真ぐらいなら現地から流しますぜ」ということで、
代理の撮影人として、そのショップに乗り込むことを請け負った。

韓国語を使いこなす方なので、
ショップに事前のアクセスをしてくれるという。
「ヘンなニホンジンが写真撮りに行きます」と告げておいてもらった。

取材なら手馴れたものです。


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少しばかり気負ったのと、
頼まれごとは早めにやっつける主義なので、
実は昨日、病院に行く前にショップに足を向けていた。

ところが。

韓国では３月１日は祝日、　三一節。
独立運動記念の日なのです。

カメラ片手のヘンなニホンジンはそうとは知らず、
暗いお店のショー・ウィンドウの前でボー然。
「定休日なのかしら？　いやねえ」と悪態をつきながら、
あきらめて、お見舞いに向かったわけです。

そういえば病院にもやたらと見舞い客が多かったのですな。
「韓国の病院というのは見舞い客のだなあ」とアホなニホンジンは思い、
病室に上がったわけです。
「祝日」であることは宿に戻って、
スタッフにいわれるまで知らなかったというありさま。

ということで、今日は仕切り直しのバス。

ネットで調べたところ、
我が新設洞から都合よく、バス一本で行けることがわかり、お気楽極楽。


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問題なく、ショップは営業していた。
２階まで突き抜けたショー・ウィンドウから、
晴れ渡った冬の日差しが容赦なく差し込んでいる。
そのおかげで店内は暖房なしでもしっかり暖かい空気に包まれていた。

「実は昨日、来てしまいました」

名刺交換しながら昨日の失敗を告げる。

「昨日は韓国中のお店が休みだと思いますよ、
　祝日をご存じなかったのですね」

「ご存じなかったです、バカな人デス」

「なんの祝日か、ご存知ですか？」

「ご存知です、その事件に関しては存じてますが、
　それが昨日とはウッカリしてました。
　旅行者は日付を忘れて困ります」

三・一運動も知らないバカな日本人、と思ったわけではなく、
ちょっとばかりからかいの言葉を入れただけだろう。
コチラの冗句に笑うと、
暖かい応対でアレコレとバイクの説明や店の紹介を語ってくれた。



「おっと、説明よりも写真ですよね。
　どうぞご自由にお撮りになってください。
　手助けが必要なら、声をかけてくださいね」

お言葉に甘え、写真を撮り続けていると、汗が頬を伝った。




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タグ：漢江鎮 ソウル 韓国 ハンガンジン 市バス 地下鉄 バイク ショップ インディアン indian 祝日 三一節 三一運動 独立運動記念日 写真 撮影 取材