喫茶の気配 @Seoul [South Korea (Seoul)]
早朝、雪が舞った。
水を飲みにキッチンに向かい、
明るくなった窓の外を眺めると白いものがチラチラ舞っていた。
11月27日、雪には少し早い頃合いだが、
天候がおかしいのは世界な兆候、
ソウルも例外じゃないということね。
午前中、天気は雨に変わり、出かける出鼻をくじかれた。
こうなるとしばらくの時間、
文庫本とコーヒーが相棒と思ったら、
スタッフから悲しいお知らせを告げられた。
「コーヒー・メーカーが壊れてしまいました」
ということで、サーバーが割れてしまったらしい。
「え~、コーヒーがないなら他のホステルに行くよ」
冗談で告げるとしたり顔で返してきた。
「そういうと思って、夜番の彼が買ってくることになってます~。
フフフ、新品ですよ~、新しいヤツです~」
勝ち誇ったように笑っていやがる。
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「じゃあ、夜まで待ちますよ~。
おとなしく雨が降る昼の間はインスタントでガマンしますよ~」
「そうしてください、スミマセン」
「謝ることないよ、ジョークジョーク。
サーバーが割れたのは仕方がない」
雨で出かけられず、人があふれるキッチンでスタッフと戯れ言。
ホステルのスタッフは3名いるのだが、
揃いも揃ってコーヒーを飲まない。
いわゆる「甘いヤツ」じゃないとダメらしく、
カフェのカプチーノやマキアートなどは飲むのだ。
キッチンに置かれたヤツは、
家庭で使うふつ~のコーヒー・メーカーなので、
それに砂糖を入れて、ミルクを入れてまで飲もうとはしない。
嗜まないものの作り方を知っているはずもなく、
彼らが淹れると紅茶のように薄い時もあれば、
醤油のように濃い時もあるような始末。
ペーパー・フィルターの使い方も知らないし、
ロトにいれる豆の量も知らない。
淹れ方を教えてみたが、
淹れるところに出くわすと代わって淹れているのはわたしです。
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コーヒーの好みはお客さんにもいえることで、
アジア系の客は総じて、サーバーのコーヒーは飲まないんですね。
苦いコーヒーに馴れていない彼らは、
持参した「3in1」などにお湯を注いで飲んでる。
そのせいか、サーバーが壊れている間、
代わりの置かれたインスタントのスティック・コーヒーは人気が高く、
気づくとキッチンにいるみなが飲んでいる、という状態。
どうせならコンデンス・ミルク置いちまえばいいのにね。
ヴェトナムに限らず、
東南アジアのコーヒーはコンデンス・ミルク入りの甘いヤツが常道。
「コピー」あるいは「カフェ」というと、
問答無用でミルクが沈殿したヤツが出てくる。
人によってはそこに砂糖入れるからね、オソロシイとしかイエナイ。
暑い国にいるときはアレはアレでいいんだけど、
悲しいかな、日本人の性で食後はサッパリ苦いものでノドを洗いたい。
シンガポール時代、まだスターバックスなどが進出しておらず、
いわゆるカフェが乱立する前だった。
「ブラック」で飲める「コーヒー」を探し出すのに苦労したなあ。
ランチを食べる屋台の一角に飲みもの専門の店もあるんだけど、
そこは押しなべて、ミルク入りの「コピー」。
あ、そうそう、東南アジアではコーヒーをこう呼ぶ国が多いのです。
日本式「コピー(複写)」と同じ発音ですが、
そちらは「フォト・コピー」が正式呼称。
豆で淹れてるんですが、コンデンス・ミルクを入れるので、
濃過ぎるような状態で淹れている。
ブラックで飲むにはハードすぎるし、
香りもへったくれもなくて、ミルクを抜くとひとつもおいしくない。
うっかり「ブラック」なんてオーダーすると、
がっつりネスカフェが出てくることもある。
なにせ「ネスカフェ」というオーダーが存在するぐらいですから。
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