目指せ!空港 @Bangkok [Thailand (Bangkok)]
チェックアウトをスコールが出迎えてくれた。
午前4時、外はまだ暗い。
いつも纏わりついてくるムシ暑さも、
シャワーのように落ちてくるスコールのせいで柔らいでいる。
確実にスブ濡れになる雨が収まるのを待つ。
朝、早すぎて、ホテル張り付きのボッタクリ・タクシーもいない。
お別れに来てくれないとは悲しい限りだ。
小降りになったところで、声をかけた。
「行きましょう」
「え?」
「通りに出ないとタクシーを捕まえられない。
ちょっと濡れるけど、がんばっていきましょう」
荷物ありの女性を雨の中、歩かせるのだから酷い話。
手伝ってあげたいが、こちらも同じようにバッグがある。
たいしたボディーガードだ。
追い立てるようにホテルの軒先から飛び出した。
昨夜のイサーン料理屋が並ぶ通りでタクシーを止めた。
都合よく、雨は少し収まってくれている。
トランクを叩くと、ドライバーが降りてきて、手作業で開けた。
荷物2つを放り込むと、なにやらトランクをゴムで止めている。
う~ん、なかなかのオンボロ・タクシー。
雨を避け、後部座席に飛び込むと、
オンボロながらエアコンがきつく効いていた。
これなら空港までの間に湿ったシャツも乾きそうだ。
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「スワンナプームまで」
「エアポート? 500B、OK?」
「おい。200Bだろ」
「400B、OK?」
連れのコは隣で固まっていた。
「メーター、200B。 I Know」
ダメなら降りるつもりで言い放ったこの一言が聞いたのか、
運転手はシブシブメーターを押した。
「ダイジョウブですか?」
「大丈夫、メーター倒したから。
最初、500っていいやがった」
「わたしだったら400で払ってたかも」
「まあ、人生変わる金額じゃないけどね。
ダメなら降りようと思ってた。
この時間ならいくらでもタクシーいるし。
でも、もっと濡れるから、そちらから苦情が出たかもしれない」
フロント・ウィンドウを激しい雨が叩いてきた。
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