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カノムチン @Seoul [South Korea (Seoul)]

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4月14日、到着日の翌日はいつもながらのんびりテンポ。

朝寝坊気味にキッチンに下りてくると、
とてもいい香りがしてきた。

「一緒に食べない?」

「ん?」

あれ? これって、前にもあったぞ?
ゲストハウスのキッチンで早めのランチに誘われたのだ。

「おれが食べてもいいの?」

「来て!来て!食べようよ」

誘い主はタイの留学生たち。
数ヶ月の予定で長期滞在していて、
年末ぐらいからすっかり顔見知りになっている。

「わお。タイ・カレー?」

ナベを覗き込むとキレイな色のカレーが煮えている。
調理したののはアンティだ。

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「アンティ」というのは東南アジア独特の呼称で、
お手伝いさんやメイドさん、ベビーシッターをこう呼ぶ。
シンガポール時代、会社のマンションに居住していたので、
そこにはいなかったが、会社にもこの「おばちゃん」がいた。
水周りやゴミなどを片付けてくれて、
よくプーアル茶や茶菓子をゴチソウしてくれたのを覚えている。

シンガポールの場合、住み込みで一ヶ月3万円ほどで雇える。
その頃、シンガの平均月収が7万円、といわれていたので、
安い、といっても高給取りじゃないと雇えない金額。

うちの会社のガイドはエース級だと、
日本の管理職レベルの収入を叩き出していたので、
彼らの家に行くと「アンティ」が当たり前のように働いていた。

ホトンドがフィリピンやインドネシアからの出稼ぎで、
「アンティ」と呼ばれているが、若い人たちも出稼ぎに来ている。

タイやフィリピンなどの日本人駐在員の場合、
必要なくても「アンティ」や「ドライバー」を雇わないと、
地元の人に冷たくあしらわれる、ということもあるそうだ。
要は稼ぎがあるのに地元にお金を落さないヤツ、と見られるらしい。

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韓国のお手伝いさん状況はわからないが、
ゲストハウスのアンティはタイのおばちゃんで、
掃除やベッドメイクの合間に、
スタッフや自分のご飯をキッチンで、というわけだ。

この日はタイ人留学生組の授業が遅いらしく、
みなでタイ料理のランチ、だったらしい。

そこにヘンな日本人が顔を出したわけだ。

「辛いの食べられる?日本人は食べられないでしょう?」

「辛いの好きだからダイジョウブ」

「ダイジョブ、この人、日本人じゃないんだ。
キムチもコチュも平気だし」

スタッフがヨコヤリを入れる。

「あはは、日本人じゃないんだあ、
じゃあ、タイ・カレーも食べられるね」

タイのオンナのコがゲラゲラ笑いながら、食器を並べている。
茹でられた素麺そっくりの麺がザルに盛られて置かれた。

「これって、カノムチンじゃん!」

「え~、なんでそんな言葉知っているの?
やっぱり日本人じゃないわね」

「いや、1月にマーブン・クロン(MBK)で食べたんだよ」

「あはは、MBKで食べたんだ!」

彼女は飛び出してきたタイ語にあわせて、
アンティにタイ語で説明を付け加えている。

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http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2010-03-24
(1月のバンコク紀行・カノムチン)

頬張るとバンコクと同じ味がした。
まさかソウルでタイの味に巡り合うとは。

「アローイ、マークマーク!!」

タイ語で「とってもオイシイ」と声高にいうと、アンティが笑っていた。


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