SSブログ

海馬を馴らす @Bangkok [Thailand (Bangkok)]

IMG_2272.jpg

ウイークエンド・マーケットはすっかり垢抜けていた。

通りに並ぶ出店は、
水だろうが果物だろうが、値段が明記されている。
屋台や食堂はやってきた客に、
パウチされたメニューを差出している。

ボッタクリやダマシがなく、アヤシさがない場所になっていた。

元々、観光客が週末にこぞって訪れる場所。
いくらかわからないミネラル・ウォーターを買う観光客はいないし、
値段が明確でない食堂でご飯を食べる人は少ない。
言葉がわからない外国人観光客は、
電卓叩きながら、値段交渉ができる土産物を買う以外
サイフのヒモを緩めるワケもなかった、そんな場所だったのだ。

IMG_2246.jpg
このブログ 今何位か見てみよう!

それが値段を明示することで、
観光客には安心感が生まれ、
誰もが気軽にフルーツを頬張り、
小腹が空いたらスナックを買う。
明るく安全なら、買いたいもの以外にも、
フェスティバル気分で明るく楽しく無駄遣いができるのだ。

タイの人々の賢さと強さを見た気がする。

どの店も値段を大きく掲げているし、
持ち前の明るさとオープン・マインドが、
客を呼び込むことに拍車をかけている。
ひょっとすると行政の指導があるのかもしれないが、
以前とはスッカリ姿を変えているマーケットに驚いた。

お金を使いたくて仕方がない観光客の背中を上手に押している。

牛肉麺だけでは軽かったので、小腹が空いてきた。
タイの名物でもある「イカ炒め」を見つけ、列に並んだ。
どこでも目にする屋台料理なんだけど、この料理、なんていうんだろう。
「イカ炒め」は個人的な勝手な命名。

IMG_2245.jpg

大きな鍋で手際よくイカを炒め、
小麦粉を溶いたものを合わせ、油と唐辛子をかけ、重ねて炒める。
焦げた油の香ばしいニオイが客を呼び寄せている。
できあがりを待っている間に、声をかけた。

「写真撮っていいかなあ」

「料理の? かまわないわよ」

忙しく次から次に料理を売りさばく女の人が答えてくれた。

「いや、君たち二人の働くところを撮りたんだ」

「わたしたち? やだあ、ハズカシイ~」

「いいんだ、ポーズはいらないから。働いているところを撮らせてよ」

そう頼むと、手元の料理に集中しながらも顔が和らぐ。
ちょっとテレているようだが、
熱い火の中でナベを振っているオニイチャンは仏頂面だ。

「はい、できたわよ。チリかける?」

「ありがと、多めにかけて。写真も撮れたよ、ありがとう」

IMG_2265.jpg

そういってデジカメのモニターをみせると、
覗き込んだ仏頂面のニイチャンの表情がほころんだ。

一人前30B。
熱々のファスト・フード、いやスナックの値段よりも、
一所懸命料理してくれたものを食べられるのがハッピーだ。

隣の店で絞りたてのオレンジ・ジュースを買い、その場で頬張った。


↓ 「一人旅」部門奮闘中! ↓クリックしていただけると、書き手の励みになります↓
にほんブログ村「海外一人旅」ランキング
無料アクセスアップ オレンジトラフィック

nice!(17)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 17

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

昔日 @Bangkokプレイメイツ @Bangkok ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。