キムジャン @Seoul [South Korea (Seoul)]
昼前に訪れた市場はのどかな雰囲気だった。
積み上げた白菜を運ぶトラックもなく、
忙しそうに白菜を取り上げる主婦も見かけず、
山のような白菜を動かすフォークリフトもいなかった。
あれ?『キムジャン』はこの週末じゃないのか。
カタスカシかい?
どことなく精気が抜けた市場を歩いた。
買出しのオバサンや店先を片付けるオジサンも、
のんびりムードで、以前来たときの雰囲気と変わりがない。
「写真、撮らせてね」
「やだよお、はずかしい」
働いているオバサンに声をかけると、
こちらを追い払うかのように手を振り、照れている。
断られたわけではないので、シャターを切った。
市場で写真を撮っていると、おもしろがられることが多い。
普通の生活のなかで、一眼レフで撮影をするヤツなどいないのだろう。
奇妙な観光客をおもしろがってくれるのは、
韓国の人の気質なのか、市場の商売人気質なのかわからなかったが、
一声かけるとリアクションしてくれる彼らはいつも楽しかった。
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「この週末はキムジャンの時季じゃないんですか?」
写真を撮りながら、疑問に思ったことを口に出してみた。
「ああ、それならもっと朝早く来ないと。
買い付けのトラックやクルマは朝来て、
山ほど積み込んで、さっさと行っちまうよ。
そいつが街に出回るわけだからね」
「なるほどお」
「この時間はひと仕事終えて、みんなヤレヤレって感じだ。
コピー飲みながらひと息ついているのさ。
あとは主婦が買い物に来るぐらいだしね」
英語をわかってくれるオヤジサンが気さくに教えてくれた。
「寒いから、アンタもコピー飲むかい?こっちでストーブにあたんなよ」
カメラ片手に立ち話をしていると、
ドラム缶に似たストーブを指差し、手招きしてくれた。
前を通った飲み物売りのワゴンに声をかける。
「コピー、2つね」
寒空の市場で、甘いコーヒーがおいしかった。
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