Help Help Help @Seoul [South Korea (Seoul)]
灼熱の市場を抜け、駅に戻った。
広大なスペースの市場は青果のエリア、果物のエリア、乾物のエリア、
調理済み食材のエリアなど、バラエティに富んでいた。
市場の端には「唐辛子(コチュ)の問屋」エリアがあって、
乾燥されたコチュがサイズに分けられて、
あるいは巨大なグラインダーで粉にされて、売られていた。
そこで働いている人たちはゴーグルにマスクをしていて、
ちょっとした武装集団。
そう、コチュの粉末が舞い散る中で働いているので、
防護体勢が必要なのですね。
韓国の唐辛子は写真にしても色鮮やか。
これは韓国の唐辛子の特徴らしく、いい色が出て、さほど辛くない。
辛味は日本のもののほうがよっぽど強く、
チゲ(鍋物)やグク(汁物)を作るには
辛くが強くなく、赤みがよく出る韓国産がむいているらしい。
ちなみにこの唐辛子、原産地はアメリカ大陸。
コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、
ヨーロッパに広まるとポルトガル経由で日本に伝わり、
秀吉の朝鮮出兵で韓国に持ち込まれたとされている。
韓国では比較的歴史の浅い食べ物なのです。
毎年恒例の11月に行われるキムジャン
(1年分のキムチを各家庭が一斉に漬ける時期)には、
白菜が山のように積まれ、横付けしたトラックがその山を買い付ける。
次から次に白菜が売りさばかれ、お祭り状態。
その喧騒はなかなかの見ものだとか。
地下鉄への階段を下りていると、
ショッピング・カードに大きな荷物をくくりつけたオバアチャンが、
重そうな荷物に悪戦苦闘していた。
声をかけようと思った瞬間、下から上がってきたビジネスマンが声をかけた。
彼と一緒に一気に持ち上げ、階段を下ろしてしまおう、と
歩み寄ると、オバアチャンが手を振る。
「ダイジョウブだよお。なんとかなるからさああ」
ハングルはわからないが「大丈夫」を意味する「ケンチャナヨ」だけは聞き取れた。
合わせて手を振っていれば、それは断りの合図だろう。
彼と二人で出しかけた手を引っ込めた。
「でも運びますよ」
言葉はわからないが、ビジネスマンの彼がそんな風なことを言ったのだろう。
ろくすぽしゃべれないこちらは荷物の横に立ち尽くす。
「ダイジョウブさあ」
そういうと一段、また一段、ゆっくりゆっくり重いカートを下ろしはじめる。
思わず彼と目をあわす。
「そういわずに。無理しないで」
彼が手を出すと、オバアチャンは手を振る。
どう見ても階段を下りる姿が危なっかしい。
それでも助けは借りず、一人で運ぶ心積もりなのだろう。
無理やり運ぶわけにもいかず、目が合った彼と苦笑い。
お互い、オバアチャンを気にかけながら、上りと下りに歩みを進めた。
韓国のオババは、時には図々しくて、時にはお節介で、
それでもこういう気丈な面もあるのです。
↓「旅行」部門、躍進中! ↓ クリックしていただけると、書き手の励みになります↓
BS blog Ranking
三ツ星トラフィックエクスチェンジでアクセスアップ!
ご訪問&nice!ありがとうございました。
写真の唐辛子やニンニク、もやしの量にビックリ!
ニンニクは皮がむかれて売られているんですね・・・。
by あひるのドナちゃん (2009-09-16 17:40)
市場の元気色は、見ているだけで楽しくて
幸せな気分になりますね。
by tomoe (2009-09-16 18:39)
これだけたくさんのニンニクをむくのは大変ではないでしょうか?
まあ、袋か何かに入れて振れば互いに擦れあって剥けるとは思いますが。
by 北海道大好き人間 (2009-09-18 10:40)
>あひるのドナちゃんさん
市場ですからね~
わっさ~と量り売りです!
ニンニクは「入ってないものがない」って言うぐらい料理に使われるようです。
by delfin (2009-09-20 01:04)
>tomoeさん
元気になってください!
わたしも市場が好きでどこの国でも訪ねてしまいます!
by delfin (2009-09-20 01:05)
>北海道大好き人間さん
製作段階は見たことないんで、どうやって剥いているかわからないなあ。
今度、聞いてきます!
by delfin (2009-09-20 01:06)