第十ニ夜 -古都- @Hue [Vietnam]
約束の時間から15分遅れでホテルに迎えがやって来た。
前日、バスの座席を予約するとホテルを尋ねられた。
「希望するならピックアップがあるけど?」という。
安いバス・チケットにそんなサービスが付いていたことも知らなかったので、喜んで受けることにした。
「他のホテルも回っての乗り合いだろうから、時間どおりはこないだろうな。
あるいは30分以上は遅れるか」と高をくくって、ロビーで朝のコーヒー。
バスが来るカフェ前までは歩いても10分ほどの距離なので、
待っている時間に歩けてしまうのだが、無料のピックアップに委ねることにした。
置いていかれれば、笑い話にもならないが、定刻から5分遅れで出発したバスには余裕で間に合った。
トイレ休憩を挟んで11:10にはフエの街に到着。
わずか3時間で到着するはずはない、と思い込み、ドライバーやバスを囲むホテルの客引きに何度も街の名前を確認した。
フエの街であることが確定すると、客引きを避けるように、安宿街を目指した。
ホイアンのホテルで知り合ったオージー夫妻に教えてもらった情報を頼りに。
彼らが教えてくれたホテルはすでに満杯だった。
ロビーにはPCも置かれ、ネットアクセスも無料のようなのが口惜しかったが、寝どころを確保するのが先決だ。
「同じぐらいのレベルの宿ないかな?」
「隣が空いているんじゃない?紹介してあげるよ」
「それは助かる」
そういうかいわないかのうちに隣へ向かった彼のあとを追う。
「空いているってさ」
招き入れてくれた宿は先ほどとは打って変わって、小さなサイズのアパート。
「部屋見せてください、シングルを」
「うちは4部屋しかないんだ。今日みんなチェックアウトして、シングルも空いているよ」
宿のオヤジサンのあとに従い、階段を上がる。
これって・・・。
見せてくれた部屋は清潔でエアコン、TVが備え付けられていた。
ベッドが部屋のホトンドを絞めているような部屋だったが、シャワーとトイレも付いている。
「シングルは$5だよ」
「エアコン付きで?」
「そうさ、冷蔵庫が使いたいならロビーにうちのがある」
『エアコン付き』の甘い言葉に熱がりの我が身としては即決、2泊の予定を伝えた。
街歩きの前にシャワーを浴びる。
階段を下り、お金を払おうとすると、チェックアウトの時でいい、という。
どうもヴェトナムというのはフシギな国で、宿でも後払いが多い。
それとバックパッカー、バジェット・トラベラーが使うような安宿でも、
ドミトリー(共同部屋・寮スタイル)が少ない、というか、ホトンド出会わない。
とことん探し出せばあるのかもしれないが、カメラを抱えている身としては初めからドミトリーに泊まる気もなく、
シングルが$5で確保できてしまうので、探す気にもなっていないのも事実だ。
どうやら「ドミトリー」という形式があまりポピュラーじゃないらしい。
このアタリ「社会主義」が影響しているのかどうかはわからないが。
この宿はどうやら4階建てのアパートを改造して、民宿状態のホテルとして営業している様子。
2・3階に2部屋ずつ、計4つの客室ですべて。
なにせ1階に降りると、リビングがロビー役、家族がソファーでTVを見ているのだ。
そのため、出かけるときには子供が声をかけてくれ、
帰ってくるとオバアチャンに声をかける、というようなちょっとしたホームステイ気分。
ちょっと奇妙な状態だが、快適な寝どころを確保して、古都の街歩きに出かけた。
どうみても同じ写真に見えますが‥‥。
ずいぶん進んできましたね、バンコクから。
息子と兄がバンコクに住んでいるので、とても親近感があります。
by quartier (2008-11-14 12:34)
>quatierさん
すみません、間違って、同じ画像(王宮への橋の画像)を2つUPしてました。
ご指摘ありがとうございます!
by delfin (2008-11-24 10:40)