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unfortunately paradise @Manila [Philippines]

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6月13日、旅は7日目。

どこかのトタン屋根を叩く音だろうか、ニギヤカな音で目を覚ました。

時計を見ると6時を回ったところ、外はまだ薄暗い。
窓を開け、暗い外を眺めると東南アジアらしい激しい雨が降っていた。

昨夜はタクシーのニイチャンが裏道を駆使し、
結局、空港から30分ほどでホテルにたどり着いてくれた。
クルマは夜もかまわず渋滞している交差点を避け、
ホテル探しに手間取ったものの、遠回りなどせずに着いてくれたことはわかった。

あるいはさっさと最後の仕事を終えて、早く帰りたいだけだったのかもしれないが、
こちらもパラオのドライブとフライトで疲れていたので、
裏道を走る彼の運転に助けられたことは確かだ。

「初日だろ? ちょっとだけどチップ、はずむよ」

1000円しか両替していないので、威張れる額ではなかったが、
昼飯2~3回はイケる額をあわせて、彼に渡した。

「明日のシンガポール行き、気をつけてな!」

ニイチャンはそういうとうれしそうに帰っていった。
これで彼はようやく不慣れな初日から開放される。
エントランスの階段を上がりながら、時計を見ると23:20を指していた。

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眠たいのだろう、深夜番のオッサンは迷惑そうにチェックインの手続きしている。
鍵を渡し、立ち去ろうとする彼の背中に声をかけた。

「この辺にコーヒー・ショップか、コンビニエンス・ストアある?」

「2ブロック先にあるよ、でも夜だから外は気をつけて歩きなよ」

部屋に荷物を放り込むと、旅のいつもの慣わしですぐに出かけた。

住宅街に近いエリアのホテルだったせいか、
ひと気のない通りをクルマとバイクだけが激しく行き交っている。
時折、現れるジプニーの排気音がけたたましい。

大通りの店や食堂は当たり前のようにシャッターを降ろしているのだが、
そのシャターの前に頑強な鉄格子が据え付けられている。
見慣れたシンガポールやタイの東南アジアの町並みとは大きく異なっていた。

日本と同じく、深夜のコンビニは煌々と光を放っている。

店の前には若いカップルがイチャイチャついて、
反対側の公衆電話には若い男のコが電話機を抱きしめるようにへばりついていた。

冷房が効いた小さな店の中を探すが、アイス・コーヒーが見当たらない。
なんでだ? アジアでは定番だろ?
仕方なくダイエット・ペプシとホットドッグを手にし、レジに差し出した。
あわせて50ペソ。
深夜とはいえ蒸し暑い夜に東南アジアを感じながら、
真夜中の道を歩き、ホテルに戻った。

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雨音で起こされ、あきらめてシャワーを浴び、昨夜のフライトの疲れを洗い流す。

7時になり、朝食を摂りにロビーに下りた。
ビジネス・ホテル並みのホテルなのだが、
ロビーにはテーブルが4つほど置かれている。
Webで探したところ、ちゃんとした朝食がついていて、
コーヒーが飲めるであろうことは推測できたので、
ここ「Orange Nest Hotel」をブッキングした。(下部agodaバナーから検索できます)

朝食は意外にも玉子の焼き方まで指定できて、ジュースもついていた。
2,000円のホテルでこんな朝食が付くなんて、やっぱり東南アジアだ。

コーヒーを飲みながら、ガラス張りのロビー・エントランスを眺めると、
さっきよりも雨が激しくなっていた。

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シンガポール行きのフライトは14:10、
空港へはチェックアウトの12時に部屋を出て、タクシーを捉まえれば、いい頃合いか。
雨は上がって、ぶらりと街歩きはできるのだろうか。

たしかにこの時季のマニラは雨季なんだけどね。



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