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国名の不思議 @Seoul [South Korea (Seoul)]

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12月14日。

厚い雲にもかかわらず寒い、ソウルはすっかり冬本番だ。

「ヘムル・カルグクス(海鮮うどん)」を食べたくなり、
この店を教えてくれたスタッフを誘うと二つ返事でノッてきた。

バスで鍾路(チョンノ)へ。
ランチタイムを過ぎていたが、店内はあいかわらず混んでいる。
客は黒づくめの男性ばかり、しかも年配男性ばかりでそれが可笑しかった。

「黒アジュシ(おじさん)ばかりだね」

「わたしたちも30過ぎてますから、『アジュシ』ですよ」

「じゃあ、アジュシ・オンリーの店だな」

茹で汁で作られたスープはトロミが効いていて、
寒風吹きすさぶ冬にはうってつけ、濃く立ち上がる湯気が愛おしい。
もっともすっかりお気に入りの店なので、冬も夏もなく、食べているのだが。

あいかわらずの味、4,500w。
韓国の食事の物価はこんなもの、やはりソウルはこうでなくちゃ。

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食後はソファーのあるカフェで文庫本に浸る。
連れはFacebookのHowTo本に首っ引き。
新装なったホステルをFacebookでアピールしようという算段らしい。

旅先ながら、こういうのんきな午後が好きだ。

夕刻、ホステルに戻ると、フロント周辺がニギヤカしい。
ラテン系の女性を囲み、なにやらワイワイと盛り上がっている。

「お~、おかえり~。
 あ、この人、日本人だけど英語しゃべれますよ」

アイサツも慌しく、スタッフが彼女にこちらを紹介している。

「グァテマラからキマシタ、2週間ぐらい滞在シマス」

「コンバンハ。ワタシハにほんじんデス、
 スペインゴ、スコシワカリマス」

キレイな発音の英語を聞き、
彼女が発した国名に合わせ、スペイン語でおどけて返してみせた。

「おおおお!!!!!!
 久しぶりにスペイン語を聞きました!!!」

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かつての添乗員時代、4~5年繰り返し、南米を訪れ、
その際、必要に駆られ、スペイン語を学び、
それを試すため、スペイン・アンダルシアを旅したことなどを簡潔に説明すると、
彼女は納得しながら喜んでいた。

「韓国でスペイン語を聞くとは思わなかったわ。
 この国ったら英語ですらホトンド通じないんだもん」

「そう、この国は韓国語が必須です。
 英語だけじゃ、ご飯も注文できないでしょ。
 南米で英語が通じないのと同様に」

彼女の英語は南米訛り、スペイン語訛りもなく、とても流暢だ。
大学の休みを利用して、ソウルにやってきたという。

南米ではほとんど英語は通じない、それは大都市でもそうだ。
ホテルや観光地はさておき、
日本では日本語、韓国では韓国語が必要なように、
彼の地での街歩きにはスペイン語が必須なのだ。

当時、毎年夏に南米を周遊するツアーを受け持っていて、
彼の地で英語だけで仕事することの無意味さを身を持って体感していた。
現地ガイドを介すれば苦労することはないのだが、
カミオン(バス)の運転手やレストランのギャルソンになにかを頼むのに、
通訳を介していては拉致があかない。

英語が通じるホテルでさえも、
バゲージを運ぶポーターやルームサービスにはスペイン語のほうがたやすく、
手際よく事は進んでいく。

カタコトでもスペイン語ができるとシゴトもハナシも早かった。

スペイン語を勉強したといっても某国営放送にお世話になった独学なので、
ほとんどブツ切りのカタコト単語、
しかも旅行用語がホトンドなので、
「会話」と呼べるシロモノではない。
それでも巻き舌の発音をしてみせると彼女は飛び上がって喜んでくれた。

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「わお!クールね、日本人なのにその音が出せるなんて。
 ここのスタッフですら『フロム・グァテマラ』、っていうと、
 『アフリカのドコ?』っていうのよ、ヒドイでしょ?」

冗談交じりで彼女が怒ってみせると、
オフィスにいたみながこぞって巻き舌を試している。

その後ろでスタッフがGoogle Mapで「グァテマラ」を検索をしていた。



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ひまわり

日本から出る場合、最低限の挨拶くらいは出来るのが
楽しく旅するコツだと思っています。

トンガに行った時も、いくつかの単語を覚えていきました。
もっともトンガの公用語は英語で、皆が英語を話せますが…。
ほんの少しの単語を並べても、喜んでくれますよねぇ~♪^^


by ひまわり (2012-04-12 13:48) 

delfin

>ひまわりさん

返信が遅くなりました。
ソウルからお返しします。

旅するにあたっては、
アイサツ、お礼ぐらいは覚えておくと楽しいですよね。
誰かと顔を合わせたときにアルカイック・スマイルだけでは寂しいので。

ブログ内でも繰り返し記してますが、
現地語はできれば「数字」を覚えると、ものすごく楽になります。
お金はモチロン、バスの乗り場や時間まで訪ねることができるので、
ぐっと楽で手軽になりますね。

ト、トンガ?
たしかイジョンですよね。
地元で漁業研修に来ているトンガの人にインタビューとったことがあります。

トンガかああ、候補に入れようかなあ。
実はパラオ行きなどを算段してたりします。
by delfin (2012-04-21 12:50) 

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