ノミヤのハナシ @Seoul [South Korea (Seoul)]
バスは4時間半でソウルに到着した。
車内は同じように満席だったが、
市内への道は行きの混雑を忘れたかのように空いていて、
バスは南部ターミナルへあっさりと滑り込んだ。
自分たちを出迎えてくれたのは、
ソウルのどんよりした雲と低い気温だけで、
長距離バスに揉まれ、ハプチョンから北上してきた身には、
ただただ辛く、薄ら寒さを感じるだけだった。
ホステルに戻り、部屋に荷物を放り込み、
これで「旧正月」の小旅行は完結した。
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落ち着く暇もなく、帰国に備え、
E-martに土産を求めに向かうと携帯が鳴った。
「ご飯食べに行きませんかあ?」
ホステルに長期滞在している面々から明るい声が響いた。
宿の近所でカルメギサルでも食べましょう、ということになり、
そそくさと買い物を済ませ、店に出向いた。
「外食、めずらしいよね?」
同じ宿を利用している面々とはデリバリーでピザやチキンをシェアし、
キッチンで食べることはよくあったのだが、
外に焼肉を食べに行く、なんていうのはめずらしいことだった。
「明日、帰るんですよね?
今回はあんまり出前もしなかったですしね。
たまにはいいかなあ、って、話しになって」
「あはは、アリガト。感謝感謝」
めずらしく韓国人の顔ぶれを含まない食事だ。
とはいえ、自分以外の3人は韓国語に不自由しないので、
店の人にはなんら外国人扱いはされてはいない。
「なんか電話が入って、
バックパッカーズで新年会やっているからこないか?って。
近くの居酒屋で飲んでるみたい。行きます?」
「明日帰るだけだし、用事ないので、問題ないよ~」
食事を済ませ、近所の居酒屋へ向かう。
いずれも新設洞界隈、宿からの射程距離内なので、
ノンビリ歩いていける範囲だ。
素麺より太く、うどんより細い「庄八麺」
「新年おめでとうゴザイマス!」
バックパッカーズ・コリアのオーナー二人が声高に出迎えてくれた。
テーブルには台湾や香港、タイなど、
アジア系のご贔屓常連宿泊客が陣取っている。
「ニギヤカに盛り上がってますね~。
どう? ビジネスの具合は?」
以前にブログにも記したが、
彼らは「元」ホステル・コリアのスタッフ。
ホステルのオーナーが変わった際、別棟のドミトリーを買い取り、
「バックパッカーズ・コリア」として独立、
今では新村にも進出を遂げているのだ。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-09-29 Backpakers Korea 新設洞
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2011-01-13 Backpakers Korea 新村
「うちはロケーションが悪いですからね。
パーティや飲み会で交流しないと、常連さんがついてくれないので」
彼らがかねがねいっていた言葉で、
今回も旧正月にかけた「新年会」を催した、というわけだ。
「ビジネスはまあまあですね。
そういえばハプチョンに行っていたんですって?」
ウワサは知らない間に広まっている。
「楽しい経験ができたよ、みんな優しかったし。
そっか、ビジネス、がんばってるんですね~」
「いえいえ、サポートしてくれて助かってます」
「たいしたことじゃないよ。ネットに載せただけだし」
積もる話をしているとテーブルの向こうで乾杯の声が響いていた。
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