俗世の気配 @Jeonju [South Korea (全州)]
聖堂の静けさの中、腹の虫がしきりに音を立てていた。
時計はすでに正午を大きく回っていて、
歩きすぎたカラダは燃料を求めていた。
旅先では見知らぬ通り、見知らぬ建物、
見ず知らずの人や物に誘われるかのように歩き続ける。
好奇心のなせる業なのか、
写真が撮りたいだけなのか、
はたまた旅先に浮かれているだけなのか。
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普段、クルマとバイクの生活にドップリ漬け込まれ、
まったくといっていいほど歩かない男が、
取り憑かれたように歩いている。
旅は日頃の怠けた生活への贖罪か。
禊ぎの歩みは足の痛みを覚えるか、
あるいはハンガー・ノックでガス欠でも起こさない限り、続く。
まさに彷徨える旅の亡者。
聖堂内は隔世の感があった。
時間が止まっている空間から、現実の白日の下へ引き出されると、
外界のノイズと空腹がリアルな日常を押し付けてきた。
生憎、宗教心は皆無に近いのだが、
教会に至るとどうも詩的で感傷的な文章になっていけない。
進路修正、進路修正。
ここ全州は食の宝庫でもあり、「全州ビビンパ」が名物だそうだ。
http://jeonju.jp/ 全州案内
http://www.seoulnavi.com/miru/342/ ソウルナビ
「名物にうまいものなし」なんていわれますが、
本場のちゃんとした店に行けば、キチンとうまいものに出会えますぜ。
どうも「名物」に祭り上げられると裾野が広がり、
我も我もと作り出す店が増えるので、
必然、ハズレが増えるんじゃないか。
コルドバのパエリア、
リスボンのエッグタルト、
NYのベーグル、
メキシコシティのトルティーア、
ハノイのフォー、
シンガポールのチキンライス・・・
地元の人が愛する味はどれも絶品。
ただしそれが日本人の口に合うかは知りません。
ローカル・テイストを好むわたしにはどれも愛おしい味、
それだけ食べに飛んで行きたいぐらい。
出発前、某SNSで全州に関する情報をいろいろ教えてもらったのですが、
その中に「蓮の葉ご飯(ヨンニプ・パプ)」というのがあり、
そいつがこちらの触手に引っかかった。
あえて名物をはずし、こいつにトライ。
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