Midnight Dinner -DAY2- @Seoul [South Korea (Seoul)]
ギャンブルもしないのにカジノで時間を費やし、日付が変わる時刻に宿に戻った。
帰ってくる途中、夕食を摂っていないことに気付いた。
所々、買い食いをしていたせいか、はたまた歩きすぎたせいか、
夕食を食いっぱぐれていたのだ。
カジノに挑む気力が沸かなかったのはすきっ腹のせいだったのか。
宿のオニイチャンが「あそこオイシイヨ」と教えてくれた食堂を思い出し、足を向ける。
入口で靴を脱ぎ、板張りのフロアに置かれたテーブルについた。
さすがに日付が変わろうとしている時間だけあって、客がいないかと思ったが、
自分と同じような単独男性客が2名いて、二人とも新聞に目を落としていた。
メニューをもらうが、ご承知のとおり、全部ハングル。
一発で白旗降伏。
海外旅行はコノ1冊があれば大丈夫!
宿のニイチャンが「あそこのカムジャタンがオイシイ」といっていたのを思い出し、
店のオバチャンに「カムジャタン!」と景気よく言い放ってみた。
「カムジャタン」は肉つきの豚の背骨とじゃがいもやゴマの葉、
ネギなどを煮込んだ辛めのスープの鍋料理で、韓国でも人気の一品だ。
その言葉を聞いたオバチャンが勘定書きを指差す。
その先を見ると、22,000ウォンと記されていた。
「高いなあ」
一人前で約1,500円はチト高い。
「一人前でコレ?」と言ったものの、我が口から出るのは悲しき日本語。
オバチャンには通じていない。
勘定書きの下のほうには、5,500Wとか5,000Wとか、妥当な金額が並んでいる。
が、一番上にある「カムジャタン」は22,000Wと突出して高い。
「これは?」と5,500Wを指差すと、
「ヘジャンクッ」といわれる。
だがこちらには「ヘジャンクッ」がわからない。
う~~ん、話がまったく進まない。
価格的にガクンと落ちるコイツは、一品料理、あるいはサイドメニューなのか?
すべてはハングルがわからないコチラが悪いのである。
オバチャンは目の前で腰を据えて、アレコレ説明してくれている。
CONTREX 1500ml×12本入はココが最安値!
まあ、1,500円で旅がダメになるわけではないので、腹を括って告げた。
「カムジャタン、ハナ(一人前)!」
勘定書きに書き込み、オバチャンが立ち上がったとき、
後ろで食べていたサラリーマンの膳が目に止まった。
「これなに?」
「ヘジャンクッ」
「おおおおおお!!」
小ぶりな石鍋に入った煮込み鍋のセットを食べている、そいつがヘジャンクッかああ。
早く言ってよう。
「チェンジ、チェンジ ジュセヨ」 メチャクチャなハングルである。
やって来た一品は「牛骨の煮込み鍋・一人前」。
キムチやミソがその周りを固め、テーブルを埋める。
どうやらご飯はついていないらしく、
「パプ、ジュセヨ」(ご飯ください)となぜか覚えているハングルで告げると、
銀の器に入った古代米のご飯を添えてくれた。
食べはじめようとすると、入口のレジにいたオヤジさんが詰め寄ってきた。
ムム、と思って気圧されていると、
「これは取り皿、これはカラ入れ。
スープをここに掬って食べるのだよ。
肉はこの油をつけるとオイシイぞ」
と多分、いっていたのだと思う。
ハングルと身振り手振りでていねいに説明してくれた。
「おお。カムサハムニダ」 少ないハングルを連発し、謝辞を述べると、
オヤジさんは照れくさそうにレジの定位置に戻っていった。
牛骨鍋の暖かさより、人の暖かさが染みた。
写真1;海鮮鍋というか魚の白子鍋。
写真2;市場の食堂は盛況。店先で忙しく調理の手が進む。
写真3;こいつが辛さの源。
写真4;「ヘジャンクッ」どこの店でもコレぐらいの付けあわせが並ぶ。
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隣の国だと云うのにハングルは駄目です。
私にも苦い経験があります。でも面白い国ですよね。
by furukaba (2009-04-09 19:12)
すごい写真が素敵ですね!
by なま (2009-04-09 23:17)
>furukabaさん
ハングル文字は「人間が意図的に作った」珍しい文字らしいです。
なので、法則を覚えてしまえば、割と覚えやすいとか…
でもわたしの目には拒絶反応が(笑
話し言葉は人真似で、日々を重ねると少しずつ覚えるのですが…
>なまさん
ありがとうございます!
とはいえ、素人の自己流でございます。。。
by delfin (2009-04-10 08:47)