迷える横断歩道 @Seoul [South Korea (Seoul)]
11月21日月曜日。
晴れたこともあって、冷え込みがキツイ。
ホステルを辞めてしまった日本語堪能な彼をランチに誘った。
彼とはインプラント治療に際して、
電話予約や治療の進捗、薬の処方など、
困った時に通訳してもらう契約を先月の時点で交わしていた。
「契約」というと大げさだが、
要は「ご飯オゴるから助けてね」というレベルのものだ。
とはいえ「通訳」のコストやギャランティが高いことは、
旅行業の経験から重々承知している。
本当に困ったら、バイト代を払ってでも、
帯同をお願いする覚悟であることを伝えてはある、
そんな「契約」だった。
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高麗大の近くに住む彼と集いやすい場所、ということで、
結局、ホステルから近いカムジャタンを、
もうひとりのスタッフも交えた3人で食べに行くことになった。
みなが気に入っている、気のいいいつもの店だ。
個人的にはカムジャタンよりも、
食べ終わった後のスープを使って店のオバチャンが作ってくれる、
ポックン・パプ(炒めご飯)のほうが絶品だと思っている。
「あ、あれえ?」
通りを渡ったところにある店を目指し、鐘路の大通りに出ると、
日本語堪能な彼が日本語で素っ頓狂な声をあげた。
「ほ、歩道橋がない~」
「おいおい。なにをいまさら。
この脇を通って、ホステルに来たんだろ?
おれも訪韓してすぐ、気づいたぜ?」
「改装工事でホステルに来てなかったので、知らなかった・・・」
新設洞駅と東廟駅の間には、
広い4車線道路をまたぐ高い歩道橋があった。
いつも食事の帰り、スタッフとブラブラ渡りながら、
その上から夜のクルマ通りを眺め、
写真を撮るのが好きな場所だった。(写真3)
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「なんでいきなり撤去したんでしょう?」
「えっと、もうじきおれが歯科治療を受けるので、
歩道橋の階段は大変だ、ということでソウル市が撤去してくれました」
「なるほど」
「なるほどじゃないって」
「ソレはウソです。
え? ふたりとも知らないの~? バス停が移動するんですよ」
いまだスタッフとして働いている彼が勝ち誇ってツブやいた。
日本語と韓国語と英語と、言葉は好き勝手に飛び交っている。
地下鉄にホームドアの設置を終えたソウル市は、
あまりに酷い市内の渋滞を解消するため、バス停の改善を手がけている。
車線中央にバス専用レーンを作り、
それに沿うようにバス停の「島」を設置しているのだ。
その改善がここ、新設洞(バス停では崇仁洞・スンインドン)にも及んできた。
かつては歩道橋の真横に空港リムジンのバス停があり、
それに並ぶように市バスのバス停があった。
このホステルを定宿として使っているのも、
宿から3分で地下鉄の駅に行ける上に、
宿から大通りに出た時点ですぐにリムジンバスと市バスが待っている、
というアクセスのよさがあるからだ。
空港の行き来でバゲージを運ぶ苦痛がほとんどないのは助かる。
「まだ新しいバス停ができてないので、
バスは以前の場所に停まってます」
新しい横断歩道を渡りながら、新しい情報を手に入れた。
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いつもストーリーがおもしろくてショートショートの
本を読んでいる感覚で読んでます。
それにしても歩道橋の移動なんて、やっぱり観光客には
気づかないですよね~すごいです。
by tomoe (2012-03-20 12:00)
>tomoeさん
お褒めの言葉をありがとうございます!
オトコの旅なので、
ダラダラ体験談買い手もおもしろくないだろうなあ、と勝手に思ってます。
なので、ガンバって食べ物の写真で惹きつけております(笑
いや、撤去に気づかなかったのは韓国人です。
意外と普通の生活のなかでは見落とすのかもしれませんね。
by delfin (2012-03-20 22:00)