ギシキのハナシ @Hapcheon [South Korea (陜川)]
朝から雲ひとつなくキレイに晴れ渡った。
2月3日、旧正月の元日は底抜けにいい天気。
ソウルから6時間下っただけあって、
気温もかなり和らいでいて、
外の空気を大きく吸い込むと心地がいい。
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8時頃、礼前の用意が整い、正月の儀式が施された。
横に長いテーブルの上に様々な菓子や乾物、果物が並べられている。
後ろの古い屏風がどことなく家族の歴史を物語っている。
お供物の前に神妙な面持ちで男どもが並んでいる。
知らない顔が増えているのは近所の親戚だろうか。
若い者が手際よく銀の器に入ったトックを運ぶ。
きっと数にも意味があるのだろうが、10に及ぶ器が並んでいる。
酒を供え、すべての用意が整ったようだ。
礼服を着込んだ家の長であるハラボジ(祖父)が祝礼をはじめる。
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3度のバウを繰り返し、
それに合わせたように、
神妙な面持ちで並ぶ一族の男たちがバウを重ねる。
特に詔を上げるでもなく、粛々と無言の業が続いていく。
写真を撮ることすらはばかられたが、
ハラボジの「かまいませんよ」の言葉で、呪縛は解かれた。
地方都市だけかもしれないが、
この国にはいまもこういう習慣、風習が残っているのだなあ、
とひとり感じ入っていた。
旧正月すら忘れ去ってしまった日本には
生憎、こういう習慣はカケラもなく、
日本らしい風習もどこかに棚上げされたままだ。
どことなく神妙で、
どことなく敬虔で、
どことなく礼節があり、
親戚付き合いや家族ぐるみといった言葉はメンドくささを覚えるが、
一年に一度、こういう瞬間があってもいいのかもしれない。
先祖が料理や供物を食する時間をおき、その後、みなでトッククに箸をつけた。
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