キセイのハナシ @Hapcheon [South Korea (陜川)]
バスはソウルを出る間もなく、渋滞につかまった。
おお、帰省ラッシュ。
みながソウルを脱出していくのですねえ。
11:20、走り出して約3時間、
ようやくトイレ・ストップにサービス・エリアに立ち寄った。
サービス・エリア自体は日本のそれと似ていて、
たいしておもしろみはないのだが、
軒先に並ぶ出店の売り物を見ると、
やはり韓国なのだなあ、という思いに浸る。
串揚げのカムジャ(ジャガイモ)やトッポギ、
串焼きのテジ(豚肉)がおいしそうな香りを上げ、
単調な高速道路ドライブに飽きた人を引きつけていた。
その向こうでバスが出ていっては入り、
入ってきては出てを繰り返している。
そのため、トイレはラッシュのように混んでいた。
このあたり、ひと昔前の日本と同じなのだ。
手間はかけたくないけど、背中にきびを何とかしたい!
14:30、やはり3時間走り続け、バスはハプチョンに到着した。
ターミナル、というにはあまりにも質素な建物が街のサイズを映し出している。
チケット売りの窓口はひとつしかなく、
ソウルから遥か遠くへ来たことを教えてくれていた。
「いま、電話して迎えに来てもらいますね」
「え?そうなの? 悪いじゃん」
「いや、迎えに来てもらわないと、
おじいさんの家までの交通手段がないんです。
迎えを待つ間にナニか食べに行きましょうか」
「できたらコーヒーが飲みたいね」
そういってターミナルの裏手にある町へ繰り出した。
平日の午後だというのに、店は閉まっていた。
シャッターには張り紙などがしてあり、
どうやらすでに「旧正月の休み」に入っているようだ。
交差点の先にニギヤカに人を集めているキムパプ屋があり、
ノーチョイスでそこに入ることになった。
太もも&ふくらはぎ・二の腕&お腹ケアから選べて¥2,000
「おれ、あんまり腹減ってないけど」
「え~、そうですか? 僕は腹ペコです」
「バスでキムパプ(のり巻き)食べたジャン。
おれはなんか飲みたいなあ」
「あれは朝ゴハンですよ~。
ダイジョウブですよ、町のキムパプ屋さんはなんでもアリますから」
「へえ、シクタン(食堂)みたいだね。
でもたぶんコーヒーはインスタントだよな」
「そうですね、そんな感じです。
えっと、ラッポギ(トッポギのラーメン入り版)食べようかな。
コーヒー、頼みます?」
「ホントに食うのか。う~ん、じゃあ、キムパプでいいや」
そう話していたテーブルのすぐ後ろ手で、
オバチャンが手際よくキムパプを作っていた。
ソレを見て、キムパプの食べ比べも楽しいかと思ったのだ。
「ありがとね、バスの手配。おかげで順調に来れたね」
「いや、ダメデス。2+2の座席は気に入りません。
ネットでは2+1だったのに。
帰りのバスの座席も確認しなきゃ」
ラッポギを頬張りながら、彼はまだこだわっていた。
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