Troublesome Shopping @Bangkok [Thailand (Bangkok)]
両替はしたものの、なんとなく気乗りがしない。
疲れているのだろうか。
買いものへの意欲がまったくといっていいほど湧かない。
元来、物欲が強いほうではないが、
買いものがキライなわけではない。
日本に売ってないモノを見つけるのは楽しいし、
丁々発止の値切り交渉も得意の分野だ。
身の回りにモノが増えるのは好きではない。
「物は家具を縛り、家具は家を縛り、家は人を縛る」
という言葉が焼きついているせいだろうか。
「竜馬がゆく」司馬遼太郎さんの言葉が頭から離れない。
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といいつつもうちにはヘンなものが転がっている。
モロッコで買ったターバンだとか、
(砂漠に入るため、必要に迫られ、購入。今も冬は重宝している)
エジプトで買った螺鈿細工のチェス・ボードだとか、
(高さ60cmぐらいで二つ折りのバカでかいシロモノ。
ツアコン時代、一度目の訪問時は思いとどまったが、
翌年に行った際、土産屋のオヤジが覚えていて、格安で売ってくれた)
シンガポリアンの友達が土産にくれた蚊取りラケットだとか、
(最近、日本でも売られているテニスラケット形状のヤツ。
ただしあれよりも数倍強力で、ゴッキーすら電殺できるシロモノ。
寝ている時の暗闇の蚊も虚空に振り回すだけで一撃)
本と雑誌しかない家に釣り合いの悪いモノばかりが置かれている。
買い物はエネルギーが要る。
スーパーで値札のついたものを買い付けるだけなら、
カートを押すエネルギーしか使わないが、
市場や問屋街で買い物となると、相応のエネルギーが必要だ。
特に値札のない市場、値段が定まっていない国では、
じっくり値段交渉するエネルギーがいるのだ。
その気力が湧きそうにもなく、
屋台のパイナップルを10バーツで買い求め、
そいつをぶら下げ、ホテルに戻った。
部屋はドアが開け放たれていた。
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室内はルームメイクのまっ最中。
めずらしく男性のメイドさん、一人奮闘して部屋を片付けている。
すでにシーツは新しいものに取り替えられ、
なんぴとたりとも入り込ませない頑強さでベッドに張り付いていた。
「こっぷんくら~(ありがと~)」
のんきにアイサツをしながら入っていくと、
彼は「あとは掃除機をかけるだけだ」ということを、
たどたどしい英語で伝えてくれた。
「掃除機? いらないよ。OK、OK」
急いで掃除機をかけようとする彼に声をかけた。
「マーペンライ、マーペンライ(だいじょうぶ、だいじょうぶ)」
と笑顔でいうとなんとか理解してもらえたらしく、
掃除機を片付けはじめた。
そのまま追い出すのは気が引けたので、チップを渡そうとすると遠慮の素振りを見せる。
タイの人には日本の「遠慮」に似た気質がある。
あるいは「恥の文化」がある、といってもいいかもしれない。
どことなく日本人に似通った部分があって、ホッとさせてくれるのだ。
もっとも恥ずかしいのはこちらのほうで、
連泊するので、ピロー・チップを置いていなかったのだ。
小銭がなかったので、最終日にまとめて置けばいいか、と出かけてしまっていた。
すみません、チップを置き忘れたヤツが早めに帰宅でございます。
断りの仕草をする彼に繰り返しチップを差し出すと、
持っていた掃除機を置いて、それを両手で受け取り、ワイを返してきた。
両手を胸の前で合わせる丁重なアイサツ、
これもまたタイのステキな習慣だ。
コーヒー代程度なのになんか照れくさい。
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タイの方って、本当にきれいにワイをしますよね。
そして、仏教徒の私にとってもなじみのある手の形は
旅先でみてもほっとするものがあります。
by ゆいころりん☆ (2011-04-08 13:04)
>ゆいころりん☆さん
しなやかというか、馴れているというか、いい感じです。
「お辞儀の国」の人としては、照れてしまいます。
by delfin (2011-04-16 00:34)