Battle of Border @Vientiane [Laos]
バンコク行きの国際バスは19時ちょうどに国境を離れた。
広場前でピックアップのバスに小一時間待たされた後は、
他のゲストハウス数軒を巡り、
バス・ターミナルに向かうと思っていたら、
そのまま、町を離れはじめた。
マイクロ・バスはほぼ満席で20人ほどが乗り込んでいる。
狭苦しさが気になりはじめた頃、急に停車した。
バス・ガイドの男性が降りることを促した。
降りることを告げただけで、導いてくれるわけではなかった。
「いま、なんていってた?」
「聞き取れなかったけど、国境みたいだよ」
客同士で会話を交わしながら、ひと塊になって出国へ向かった。
市場の中の食堂。買い物に来た女性で混んでいた
ガイドの男性の姿は見えず、流れの説明もなかっため、
乗客みんなでオタオタしながら、ラオスの出国手続き窓口に並ぶ。
順番待ちの間、互いにどこから?という問いかけをはじまると、
オーストラリア、イングランド、フランスと、
バラエティに富んだ答えが返ってきた。
外国人用の小さな窓口にパスポートを差し出す。
オーバー・ステイ(違法滞在)がなければ、
パスポートはすぐに手元に戻される。
チョップ(スタンプ)を押してもらったことを確認し、
前方で待っているバスに向かおうとすると、
そこは小さな柵がゲートのようになっている。
置かれた事務机に制服姿の男性が陣取っていて、
パスポートを確認していた。
確認だけで、すんなり通されると思っていたら、
パスポートを戻され、そこから先に行くことを拒まれた。
「?!?!」
「なに?どうしたの?」
後ろに続いていたオージーの男が問いかける。
「わからないけど、戻れっていっていわれたよ。
チョップが間違っていたのかな?」
その彼が出したパスポートも無表情に突き戻された。
チョップをもらったページを見せ、
無表情男に激しい英語でまくし立てて食い下がっている。
メコン河沿いの出店。観光客向けの店が多い
「なにが悪いんだって?」
「どうやら、金払って来い、ってことらしい」
「おい!これ!どうなってんだよ!」
柵の向こうで手持ち無沙汰で乗客を待っているガイドに声をかけた。
「お金払ってきてください。じゃないと通れません」
「なんだよ、それ。
そういうのはバスの料金に入っているんじゃないのかよ?」
「出国のお金は入ってないです」
「出国の時、金取るって何だよ!!聞いたことないぜ」
みなでブツブツ文句を言いながら、金を払いに戻る。
違う窓口にパスポートを差し出すと、40バーツを請求された。
約120円、高い金額ではないが、
無意味に取られるとなると癪だ。
「なんだが解せないな」
「どうせ国境の係員の小遣いになる金だろ」
みな、汚い英語で口々に文句を言いながら、
再び無表情男と対峙し、パスポートと領収書を差し出すと、
今度はあっさりと通過OKの素振りをみせた。
タイ側の国境。ラオス国境は撮影できる雰囲気でなかったのでご容赦
ガイドに促されるとそこには新しいバスが待っていた。
インターナショナル・バスだけあって、
2階建てで上のフロアに4列のシートが並ぶ。
バンコク~ウドンタニのVIPバスにはかなわないが、
シートは十分に広い。
自分を含めた20名程度の乗客は思い思いの席に身を沈めた。
わけのわからないお金を取られた不満が収まらないのか、
座りながらもざわつきは止まらなかった。
その国を去る際にこんな扱いを受けて、気持ちがいいはずがない。
ところがそのお金のナゾはバンコクで意外な謎解きを見せることになる。
このブログ 今何位か見てみよう!
ご訪問いただきありがとうございます。
またお立ち寄り下さい。
by 長森建設 (2011-03-17 13:45)
私も元気なうちに「こんな旅がしてみたい!」つくづくそう思いました。
by taku1_lily (2011-03-17 14:28)
初めまして、レイと申します。お邪魔します。
ご訪問&nice! 頂きましてありがとうございます。
素敵なお写真とそれぞれのお国事情。
海外に縁のない私には驚く事ばかりです^^;
ありがとうございました。
by REY_MALMSTEEN (2011-03-17 16:40)
>長森建設さん
ご訪問ありがとうございます!
遅々として進まないブログですが、またお越しを!
by delfin (2011-03-18 14:38)
>taku1_lilyさん
niceありがとうございます!
旅!しましょう!動けばなにかが起こります!
買い溜めして、ジッっとしているなんて人になっちゃダメです!
by delfin (2011-03-18 14:40)
>REY_MALMSTEENさん
こちらこそありがとうございます。
旅することしか能がないわたしです。
大変な日常ですが、わずかな時間でも「非日常」に浸れることができるなら、光栄です。
by delfin (2011-03-18 14:42)