Quietness of Town @Vientiane [Laos]
雨が上がったので、バイクで走り出した。
昨日一日走り回って、決めてしまったことがあった。
ヴィエンチャンは観るものもなくなってしまい、
ルアンパバーンに足を伸ばすほど時間的余裕がない。
結果、バンコクに戻る決断をした。
このゲストハウスでは国際バスの手配もしていて、
バンコク行きのバスがモチットで700バーツ、
カオサンまでが800Bとカンバンを出していた。
チェックインのとき、
「席に空きがあるか」と尋ねたら、
「ハイシーズンじゃないからダイジョウブ」といわれ、
昨夜、帰ってきたときに予約を入れた。
バンコク行きのバスは夜行なので今日も18時まで一日動き回れる。
バイクで街の北にある市場を目指した。
「タラート・トンカンカム」につくと
やはり駐輪係がいて、彼に2,000Kを支払った。
どうやら市場の駐輪代はこれが相場なようだ。
カメラをしまいこんで市場を歩く。
バカデカイ一眼レフをブラ下げていると警戒されるが、
手に何も持たないと市場の人たちは気にもとめない。
カメラバッグを背負ってはいるものの、
黒い髪に黄色い肌は市場のなかでは違和感がないのだ。
溶け込んでいる、とはいわないが、
金髪や肌の色が違う西洋人とは異なり、
「おばちゃん、ニンジンチョウダイ」といっても不思議さがないのだ。
自分はやっぱりアジア人なのだなあ、と痛感する。
マンチェスターの赤い産湯を使い、
ボストン・レッドソックスの赤い血が流れていることは、
この際、ナイショにしておこう。
チマキ各種。ご飯だけでなく、スイーツのものもある
ナニを買うわけでもなく、アテがあるわけでもなく、広い市場を歩き回る。
気になったモノを見つけて時折、カメラを手にすると、
客をあしらっていたオバチャンがギョっとした顔でこちらを見つけていたりする。
そう、普通の生活、普通の市場に観光客が入り込んでいるのだから、
彼らが驚かせているこちらが悪いのだ。
バイクを戻す時間が近づいたので宿を目指す。
安宿街の他のゲストハウスではロビーや軒先でくつろぐ人が多い。
同じようにカフェでノンビリする人も多く、
ホトンドのヨーロピアンがここヴィエンチャンの時間をゆっくり味わっている。
この街では観光する人は少ない。
いや、観光する場所もない。
では、なにをするかというと、なにもしないのだ。
なにもしないためにここに来ている。
なにもせずにここの時間を過ごしている。
くつろぐためにここにいる。
「旅行」することが目的ではなく、
ここに来て、ここに居て、ここで過ごすことが大切なのだ。
「なにもしない」ためにここに来ているのだ。
市場で売られている麺各種。日本では知られてない種類が豊富に
かつてはバンコクもそういう旅行者を集めていた。
カオサンはそういう場所だった。
しかしあの街は大きくなり過ぎて、
バジェット・トラベラーやバックパッカーには、
少しばかり騒がしくなり過ぎた。
ここにはまだ静けさが残っている。
Talat Thong Khan Kham
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市場の野菜が色鮮やかですねぇ。
どの国に行ってもこのような光景があるのに
日本では見ませんねぇ。
あぁ旅に出たいなぁ~
by なちこ (2011-03-09 10:14)
>なちこさん
日本では「市場」って特別な場所になっちゃいましたよね。
キレイな野菜、パック詰めの肉しか買わない人々・・・
ヨーロッパでも市場の風景は当たり前なのに。
by delfin (2011-03-11 13:26)