早い対応 @Seoul [South Korea (Seoul)]
事件はいきなり起きた。
ランチを共にした仲間とボーリングを終え、
仕事や所用とそれぞれの時間へと散った。
日用品と食料品を買い求めるため、E-martへ。
土曜日の店内は混んでいて、
平日とはガラリと雰囲気を変えている。
エスカレーター代わりに据えつけられた長いスロープで、
地下のフロアへ。
カートごと乗り込めるスロープにも人が多く、
歩いて下る、というわけにはいかないほど混んでいる。
目の前の男性はリードに繋がった小型犬を2匹連れていた。
犬種はチワワだろうか。
オシャレな服装にキレイな犬、
リードを引く本人は携帯電話で会話に夢中だ。
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スーパーに犬を連れて入っていいのかな、と思ったが、
バカデカイE-martは、
食品売り場のフロアと衣類や雑貨を売るフロアが分かれているので、
ペット連れもアリなのだろう、と、
疑問符を上げた自分で納得しながら、小さな犬を眺めていた。
彼の前にいる父子連れの子供は小さな犬が気になるのだろう。
繰り返し振り返ってはチョコマカ動くチワワに気を取られている。
飼い主の男性はその子を気にも留めず、携帯の会話に没頭している。
スロープの降り口、
父親に促されるように手を引かれている男の子の姿が、
リードに繋がった犬に重なり、
思わず笑ってしまいそうになったが、声に出すのをこらえた。
そのとき、犬がけたたましく吠えた。
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犬が急に機嫌を損ねたのかと思ったが、吠え方が違う。
キャンキャンキャンと悲鳴に近い咆哮だ。
飼い主は電話に夢中で、吠えた犬に気づいていない。
スロープを降り、ついてこない犬たちのリードを引っ張るだけだ。
スロープはかまわず動いている。
目前で詰まった飼い主と犬を避けて、スロープを降りる。
そのとき、降りない犬に眼をやると、
スロープの終着、
櫛状になっているフロアを吸い込む部分に、
一匹が足を挟まれていた。
叫び声に近い咆哮が強くなる。
後ろの人たちはそれをかわしながら、降りていく。
周りの人たちが犬の咆哮と人の動きに気づき、女性からは悲鳴が上がった。
飼い主は携帯電話を片手にうろたえている。
スロープを降りてくる人たちは身をかわすだけで精一杯だ。
ぼやっとしていたら自分が将棋倒しの憂き目に会う。
フロアにいる人たちは遠巻きに眺めているだけだった。
誰か、スロープを停めろ!と叫びたかったが、
韓国語でなんというかわからない。
英語で言って通じるのか、と思いながら、
「STOP IT!」と声に出し、
スロープ周辺に滑り込み、ボタンを探した。
エスカレーターなどに付いているはずの緊急停止のボタンだ。
ボタンを探しながら、
「こういうときは誰も助けないんだなあ」と、
頭の中はクールに周りを観察していた。
わかりやすい箇所にボタンはなかった。
あいかわらず、誰も助けに来ないし、
手出しも口出しもしない。
被害者が犬だから、みな、対応に困っているのだろうか。
飼い主は携帯片手にヘンな声を上げながら、
オロオロと小さい犬の足を引っ張り、外そうとしている。
ボタンは手すりを飲み込む部分の下側にあった。
迷わず、そいつを押した。
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あらら大変でしたね。。。。(・_・;)
by キャラハン (2010-11-18 07:06)
こういう場面よくありそうですね。とっさに、どうしたらよいかわからない、わかっても動けない状態。ボタン押すことが出来てよかったです。
by れもん (2010-11-19 21:56)
>キャラハンさん
なんか苦い思いをしてしまいました。。。
by delfin (2010-11-24 00:50)
>れもんさん
たぶん犬だったから、みな戸惑っていたのかなあ、と思います。
ボタンは・・・すんごい下部についていて、
ベルトの下にもぐりこまないと押せなかったんですよ~
by delfin (2010-11-24 00:51)