仁寺洞 @Seoul

ひと気のない宋廟に別れを告げ、仁寺洞を目指す。

旧正月（ソルラル）の祝日となると、
中秋（チュソク）同様、ソウルの街は眠りについている気がした。

「ソルラルはやっぱりゴースト・タウンになる？」

「でしょうねえ、たいてい店は閉まりますよ。
明洞や仁寺洞みたいな観光地は空いていると思うけどね」

宿のスタッフにアドバイスを受けたものの、
喧騒の観光スポットに出向くのは気が進まなかった。
とはいえ、シャッターを眺めて歩いても仕方がない。
王宮や古い建物でも眺めるかと、
新設洞から西に歩いてきていた。


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宋廟（ソンミョ）から仁寺洞（インサドン）はさほど距離がない。

なんとなく北西の方角を目指して、路地裏にはまっていく。
裏通りでは贈答品の店やテント張りの出店が、
元気に商売をしていた。

「写真撮らせてね」

店先のなんでもない品物にレンズを向けると、
店の人はたいがい笑う。
明るい笑顔でなにか言っているのだが、
残念ながらこちらに理解力がない



「そんなもの撮ってどうするの？」
「ヘンな写真撮るわね～」

店の人の表情から読み取るとまあ、そんなところだろう。
知らない路地、知らない店先に迷い込むと、
見慣れないモノがたくさんあって、それだけで楽しいのだ。

安国駅（アングク）を抜け、仁寺洞へ。

このあたりに来るのは、
「毎月ソウル」と気合を入れて動きはじめた去年の春以来。
http://delfin.blog.so-net.ne.jp/2009-05-17



あの時は喧騒を嫌って、
仁寺洞のメイン・ストリートには出向かずに、
韓屋のある裏通りを歩き、
人が少ないギャラリーを巡ったな。

仁寺洞には案の定、人があふれていた。


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