現代服務業 @Dongguan [China]
夕食はそれぞれが街歩きで拾ってきた情報交換の場となった。
昨日と同じレストランに繰り出すのは芸がなかったが、
昨夜、会計を済ませた帰り際に、店のマネージャーから、
思わぬ提案を受けたのだった。
「今、焼乳猪(チャ・ルー・ジュー=子豚の丸焼き)が安いですよ」
その単語を聴いて、全員が色めきたった。
「いくら?」
「サイズは?」
食べるのが好きな旅馴れた面々が矢継ぎ早やに質問を重ねる。
みな北京語がわからないくせに、食べ物の名前には敏感なのだ。
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「肉の重さにもよりますけど。
今はキャンペーンをしているので、一匹250元程度ですね」
「4000円ぐらいじゃん」
全員で目を丸くし、マネージャーの申し出にまんまと食いついてしまった。
気づけば誰かが代表して、手付金を払っていたのだ。
その子豚ちゃんをかじりながら、午後の歩みを語り合う。
「しかし、あれだね、ここの料理もそうだけど、
人が介在するものはさすがに安いね、この国は」
「たしかにタクシーも安かったなあ、
強盗対策か、ドライバーがカゴに入っているのは笑えたけど。
いわゆる『サービス業』の類は全部安いね、さすがマンパワーの国だ」
「やたらとあるマッサージ店を訪ねてみたんだけど、安かった。
あ、マ・ジ・メなマッサージね。
どこかの運転手が売り込んでくるようなエッチなやつじゃなくて」
「昼間からそれはないでしょう。で、どうでした?」
「店によるんだけど、フェイシャルや足マッサージ、
中国式の全身マッサージとか、アロマオイルのマッサージとか、
なにしろ種類は豊富だね」
「へえ、意外ですねえ」
「洗髪やフェンシャルのみなら、40分20元だぜ。
全身やってもらっても100元程度、しかも2時間だって」
「すごいね、それ」
「みんなで飲んでいるこのお茶の葉のほうが高いじゃん」
「確かに価格水準がわからなくなるよな」
「ソウルとか台湾とかから来ているビジネスマンに、
ものすごい人気があるらしいよ。
馴れたビジネスマンは、家族旅行とかでも来るらしくて、
エステでリラックスして、おいしい中華食べて帰るらしい」
エステ店のマネージャーから聞いてきたという話を披露する。
「彼らに日本のマッサージ店の値段告げたらブッ飛ぶだろうね」
「2時間1500円だからね、ありえないプライスだよ」
「おれ、明日、取材の合間に行こうかな」
誰かがポツリとつぶやいた。
平均年齢が意外と高いこのチーム、あながち冗談ではなく、
みながその思いに同調しているようだった。
動きの多い旅先はけっこう疲れが溜まるものなのだ。
マッサージが苦手な身としては、その間に街でも歩くかとぼんやり考えていた。
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