Sweet Seoul Music @Seoul [South Korea (Seoul)]
翌日はカラリと晴れて、心地よい風が吹いた。
昨夜は宿に帰るとそのままベッドに横たわり、眠りに落ちた。
風呂に入ったとはいえ、シャワーも浴びず、汗まみれのまま、睡没。
朝になって熱いシャワーを浴び、完全復活。
3日間とも空の表情が異なり、風の感触も違う。
この時期のソウルの空は気まぐれなのかな。
古い街並みを探し歩こうと、鍾路(チョンノ)へ。
1号線「鍾閣駅」は明洞の北側、歩ける距離だ。
駅を出て、大通りから一本裏手に入ると、
細い路地を埋めるように飲み屋や定食屋がひしめき合っている通りがある。
通称「ピマッコル通り」。
「木の皮で作った家」というピナムが語源となった路地。
ところが地下鉄駅を出たところで出迎えてくれたのは、
工事現場のフェンスとなにもない空き地と建設現場だった。
「ピマッコル通り」は一部を残し、ほとんどが再開発されてしまっていた。
小さな定食屋の裏手には背の高いフェンスが無機質にそびえている。
路地の向こうに背の高いクレーンが忙しそうに働いている。
路地には生き残った店がかろうじて再開発を拒んでいるようなありさまだ。
店と店がひしめき合っていた路地は、
その左右のどちらかが工事現場のフェンスになっていた。
そのフェンスの路地をくまなく歩いてみたが、
かつて2~3,000Wで定食を食べることができた路地は、
どこも再開発の波に侵食されていた。
東京の古い町並みが地上げされてしまったときのように、
ソウルにも開発の手が広げられているのだろう。
こうしてその街のニオイや色はどんどん新しいものに塗り替えられてしまうのだろう。
まだ営業を続けている店もたくさんあったが、
時代という名の波に抗っているだけのようにも見えた。
「古き良きソウル」は少しずつ失われている。
6月18日-DAY3
写真1; バイクも通れない幅の路地に店がひしめく
写真2; 定食屋の店先。焼サバが今日のランチ
写真3; 見るも無残に再開発の真っ最中
写真4; 右も左も工事だけど、生き残って営業中
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ソウルの街、人ひとりだけが通れる路地がたくさんありますよね?
それに行き止まりの道がたくさんあって。
そういう場所を歩くと、火事が出たら大変だろうなぁと思う反面、
隣近所からの生活の匂いが漂う安心感というのもあって、
不思議な感覚を覚えます。
by ひまわり (2009-06-28 11:51)
>ひまわりさん
狭い路地や行き止まりはたぶん「戦略」的な歴史的伝統ではないかと。
ソウルがそれに該当するかわかりませんが、
世界各地で見て、そう感じます。
北村のマウルや宮の背景に広がる小山などを見ると、
「戦略的好立地」なのだろうなあ、と。
火事・・・次のブログをご参照いただき・・・
by delfin (2009-06-28 17:43)
20年くらい前、昭和から平成に変わった頃の東京と同じ様な雰囲気ですね。ちょうどその頃に、ここでオリンピックが開かれましたが、北京の様にオリンピックを「錦の御旗」にした強引な再開発が行われたのでしょうか?
話は変わりますが、新宿駅東口の「おもかげ横丁」も、火災の時に再開発しておけば良かったと思います。、上でも書いている人がいますが、木造家屋が密集しているので、火災になったら逃げられないと思います。
同じ様なことは、アメ横みたいにガード下に店舗が密集している地区にも言えます。だからと言って、片っ端から無機質な再開発をしろと言うわけではありませんが…。
by 北海道大好き人間 (2009-06-28 21:18)
>北海道さん
かつての東京オリンピックがそうであったように、
オリンピックやワールドカップが再開発の後押しになっているようですね。
ソウルや、今では北京がその真っ最中なのでしょう。
重ねて東京オリンピック以降、海外旅行が「自由化」されたように、
(旅行業の知識です)
韓国、中国でも同じような波が押し寄せているようです。
by delfin (2009-06-30 00:46)