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To Stadium @NYC [N.Y. (U.S.)]

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ポート・オーソリティ・バス・ターミナルのチケット売り場は混雑していた。

スタジアム行きのシャトルバス・チケットを売りさばく窓口が臨時で増設されている。
この季節は週末の恒例なのだろう、ジャージ姿の客がおとなしく列を作っている。
グッズを身に付けたファンで膨らむ臨時のチケット売り場はさながらスタジアムの雰囲気だ。

NFLの公式戦は16試合。
近年でこそBYE WEEK(試合がない週)を含むから
レギュラー・シーズンは17週間に渡っているが、
NFLに興味がない人は意外とこの事実を知らない。

基本的に毎週に日曜に1試合、
(好対戦は『マンデー・ナイト・フットボール(MNF)』といって、月曜の夜に全国放送される)

ホームで行われる試合は16試合のうちの半分=8試合。
地元で見られる試合はわずか8試合だけなのだ。
そのため、ファンの熱狂度は熱く「フットボール・クレジー」と呼ばれる。
週末TVの中継にクギ付けになる亭主を皮肉って
「フットボール・ウィドウ」なんて言葉もあるほどだ。

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ここNYでは、例外的に毎週NFLを観戦することができる。

ジェッツがホーム・スタジアムを間借りしているため、
ジャイアンツがいないときはジェッツが、ジェッツがいないときはジャイアンツの試合が行われる。
BYE WEEKを挟むようになり、「毎週」ではなくなってしまったが、
フットボール・シーズン中はほとんどゲームがあるNFLでは珍しいフランチャイズだ。

とはいえ、両方の試合に足を運ぶファンは珍しい。
ヤンキース・ファンがメッツの応援に行かないのと同じ理屈ですね。
今ではその棲み分けも薄れつつあるが、
ブルーカラー=ジェッツ、ヤンキース、
ホワイトカラー=ジャイアンツ、メッツ、というのが定番。

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クレジットカードでチケット購入。
シャトル・バスは往復で$10。
初めて乗るときは不安だが、ジャージやキャップ姿のファンに追随していけば、迷うことはない。
窓口で尋ねれば乗り場の番号もちゃんと教えてくれる。

シャトルはピストン状態で運行、席が埋まり次第、発車する。

30分もかからずにハドソン・リバーのトンネルを潜り、スタジアムに導いてくれる。
次から次に到着するバスは、コレでもかと、ジェッツ・ファンを吐き出している。
ちなみにバスを降りた場所が帰りのシャトル乗り場だ。
見失わないようにチェックしておくことが大事。

アメリカのフットボール・スタジアムには、ほとんどの客がクルマでやって来る。
スタジアムの周りは広大な駐車場が展開しているので、入れません、なんてことは滅多にない。

車で行くことが定番化しているため、チームの案内や観光局などで尋ねても、
クルマでのルーティングしか記されていないことが多い。
とはいえ、クルマ以外のアクセス方法はかならずあるのでご安心を。
アッチコッチで根気よく聞き続けるのがポイントです。

野球の歴史は古く、かつての球場はほとんどダウンタウン・エリアあった。
仕事帰りに足を向けることがかんたんな近場にあったのだ。
NFLのフランチャイズはベースボール・スタジアムを併用していた時代があり、
古い球場時代はアクセスも容易かった。

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時代は移り変わり、NFLは右肩上がりの好成長、
「専用スタジアムを!」と意気込むチームが増えた。
スタジアムを造るには市や地域の承認を受けなくてはならない。
ただスタジアムを造るだけではなく、新しい地域の復興を絡め、建設にこぎつける、
というのが、近年のトレンドだ。

工業用地や治安の悪かったエリアに新スタジアムを建設し、
スタジアムを中心に新興地区として開発してしまう。
シアトルやフィラデルフィアなどがその例だ。

そのため、新しいスタジアムはダウンタウンからは少しアクセスの悪い場所となり、
旅行者にはこれがちょっとしたハンデです。
NFLの場合には、「GAMEDAY用のシャトルバス」が運行されていることが多いので、
これを上手に使いましょう。

逆にシカゴなどは、郊外に新スタジアムを拒否した例。
住民投票でベアーズの本拠地「ソルジャー・フィールド」の移転を拒み、
結局、全面改装して、生まれ変わった、という経緯があります。
これはシカゴならでは、という気がしますが。
なにせシカゴはダウンタウンを走る「ループ」という列車が空港に乗り入れているのはモチロン、
MLBカブス、ホワイトソックス、NFLベアーズ、NBAブルズ(NHLブラックホークスと共用)の
アメリカ4大スポーツのフランチャイズがすべてこの列車で行けるのです。

目の前にはゲームが行われるジャイアンツ・スタジアム、
その向こうには新設されている新スタジアムの姿が見えた。


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