第五夜 -夕闇- @Siem Reap [Cambodia]
効率よく遺跡を見られるルートを巡り、アンコール・ワットに戻った。
午後はスコールに襲われ、沿道にあった露店でコーラを飲んで過ごしていた。
気温が高いため、濡れても気にはならないが、
前も見えない激しい雨の中、自転車で走るほど、物好きではない。
文庫本に目を落として、短い時間を過ごした。
店の人たちは、客のいない店に飛び込んできて、
小さい本に目を落とす外国人をフシギそうに見ていた。
スコールは30分ほどで駆け抜けていった。
観光した、というよりは遺跡のそばで時間を過ごした一日。
写真の枚数も思ったほど進んでいない。
この町に来たときと同じように、
アンコールの遺跡に感激はしていたが、感動はしていなかった。
気付けば、物言わぬ石の芸術に夕暮れが迫っている。
アンコール・ワットの伽藍は西が正面とされている。
日の出、日の入りのタイミングには太陽と伽藍が重なり、その姿はあまりにも有名だ。
あわよくば同じような写真を、と目論見、ふたたび歩みを進めた。
暗さが忍び寄るこの時間帯、さすがにグループ客はいない。
地元の人々とそれに連れられた一族郎党?
あるいは彼らの友人一行?
サンダル履きでのんきに歩く姿が多い。
夕方のスコールが去り、涼しい風が駆け抜ける。
お堀の周りでは、敷物の上に寝そべる人、
持ってきた弁当を並べ、家族のゆうげを開く人、
遺跡がもたらした恩恵を日常生活に取り込んでいる姿が微笑えましい。
水があり、風が抜けるこの場所にこぞってやってくるのは、
雨上がりの涼しいときだけなのか、毎日の日課なのかはわからない。
そういえば、昔の日本も上手に涼をとっていた。
打ち水をした軒先や通りに縁台を並べ、
スイカを食べたり、お茶を飲んでいたり・・・。
昔見た日本の風景がアジアの各所には残されている。
空は曇り、日は雲の向こう側。
雨季にあたるこの時季、美しい夕陽はどうやらお休み。
日を背負った姿にまみえるのは、次のチャンスに持ちこしだ。
とはいえ、次のチャンスがいつなのかは、自分自身も知らない。
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こんばんは
はじめまして
ご訪問ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
by はくちゃん (2008-09-17 00:09)
一枚目のおじさん
すごく雰囲気いいですね♪
by sak (2008-09-17 00:20)
>はくちゃんさん
コメント書き込みありがとうございます!
>sakさん
アンコールワットのなかで、涼んでおりました。
地元のかたです~。
by delfin (2008-09-17 13:27)