第五夜 -遺跡- @Siem Reap [Cambodia]
カンボジアに別れを告げるためにも、朝一番でアンコールを目指すことにした。
ホテルの並びの店で自転車を借りる。
マウンテンバイクなら$2、ママチャリなら$1,5。
アンコール・ワットまでは舗装された道のりなのでママチャリで十分。
ホテルで借りなかったのは、金額が倍ほど違うからだ。
その店ではバスチケットも扱っていたので、ダメモトでホーチミン行きがあるのか、尋ねてみた。
すると意外な返事が返ってきた。
「直行で12時間、$22だよ」
「明日の朝一番の空きはある?」
「ダイジョウブだよ。ホテルまでピックアップにいくよ。ここにホテルの名前とサインして」
バスターミナルまでは距離があるため、バンでピックアップしてくれるらしい。
バックパックを背負ってターミナルに向かわなくてすむのは助かる。
ヴェトナムへの道が開けたせいか、軽い気分で郊外の舗装された道をこぎ続けた。
仕事に出向く人々の流れに逆らって、緑で覆われた道を走る。
30分ほど走ると、緑が途切れ、あたりの視界が開けた。
いざ、アンコール・ワット。
肉眼に映ったその姿は大きな堀に囲まれていた。
-まるで城だな。
ひと気のないアンコール・ワットの正面でそうつぶやいていた。
朝一番に来たのには理由がある。
団体客やツアーの客はどこの国でもホテルで朝食を食べ、バスに乗って、午前の観光に出向く。
早い時間であればあるほど彼らとかち合わないですむ。
写真をゆっくりとることが出来るし、好きな風景を好きなだけ眺めるていることができる。
朝一番をはずしたら夕方でもいい。
観光客は夕食のためにそそくさと帰ってしまうから。
この辺はツアコンで培った経験だ。
狙いどおり、朝一番のアンコール・ワットには人がいない。
とはいえ、人がいようがいなかろうが、物売りの子供たちは元気に走り回っていた。
まばらながらも到着した観光客を狙って、ワラワラ集まってくる。
「絵葉書買って」
「キーホルダー買って」
あれ買ってこれ買ってと取り囲むように寄ってくる。
ちょっとしたスター気分? それともただのカモ?
商売ッ気がないのか、外国人がおもしろいのかわからないが、
彼らはタクシーの客引きのようにカンタンに引き下がらないのが厄介だ。
貧しい国は子供たちががんばって日銭を稼ぐ。
どこの国でも同じ光景を眼にする。
小銭を恵むのもいいかもしれないが、一人にあげたら、みなにあげないと不公平。
無碍に振り払うのも気が引けるし、子供たちには強くNoとも言いづらい。
まあ、実際には物売りを仕切っているボスがいて、
観光客のココロのスキをついて、うまいことやっているのだが・・・。
こういう場合、アメやガムをあげてオシマイ! と決めている。
甘いものがキライな子供は皆無だし、顔を覚えてくれて、助けになることもあるからだ。
実際、アンコール・ワットでも、とんでもない場所のチケット売り場を教えてくれ、
無料で止められる駐輪場を教えてくれた。
ゲートそばで入場チケットを購入。
1日券$20、3日券$40、7日券$60。
一日券を購入したが、現地の物価からするとすごい金額。
「寺」であるアンコール・ワットへは現地の人々は当然ながらフリー・パスである。
正面入口に戻ってきて、自転車を止める。
アメだけでは少し気が引けたので、客引きに奮闘する子の店でミネラルウォーターを買った。
いざ、アンコール・ワット。
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アンコールワット、私も行って感動しました。素晴らしいお写真です。私はかなり前、2003年に観光いたしました。
by toshi (2008-09-13 19:04)
素晴らしブログですね。
感動しました
by よしあき・ギャラリー (2008-09-13 19:11)
niceありがとうございましたヾ(=^▽^=)ノ
素晴らしい旅日記ですね。
なるほど・・・。
現地の情報は現地の人にが大正解なわけですよね。
そして、子供が「買って買って」と群がってきたときには、
不公平にならないように、お菓子を配るといいのですね。
いろいろ、楽しそうなお話がありそうなので
じっくり読ませていただきますね。
楽しみですヾ(=^▽^=)ノ
by Ryukoまま (2008-09-13 19:34)
こんにちは。ご来訪有難う御座います。
アンコールワットの素晴らしい写真と記事に感動です。
さすがはプロの眼を持った内容ですね。
早速 読者登録させて頂きました。
by furukaba (2008-09-13 20:15)
素晴らしい文化の跡だと思いますが、けっこう荒れているような
印象。そして観光客に群がって物売りをする子どもたちの話。
「闇の子どもたち」を見たいような怖いような気がしているのですが。
by quartier (2008-09-13 20:40)
たくさんのコメントとNice!ありがとうございます!
>toshiさん
ツアーでないので、ユックリ写真撮りながら歩いてます。
>よしあきさん
誉められるとテレます、ありがとうございます。
>Ryokoままさん
どんなガイドブックも現地の情報は現地の人にはかないません。
ちなみにほとんどの旅行会社の人は現地に行ったことありません(笑
お菓子はほどほどに・・・。かれらキリがないので。。。
>furukabaさん
読者登録、いただきありがとうございます。
と書きつつ、「読者登録」とはどうやるのでしょう?
>quartierさん
「荒れている」というか、政府がお金がないので、修復が至っていないところがたくさんあります。
他国からの支援も何処かへ消えているのでしょう。
アンコールの入場収益はベトナム企業が吸い上げている、という話もありますし…
「子供たち」は被害者でしょうね、それほど大人の仕事がないのです、
なので、日銭を稼げる子供が…。
みなさん、ありがとうございます!
by delfin (2008-09-13 23:20)