第四夜 -停滞- @Siem Reap [Cambodia]
シェム・リアップの町をブラついていると、
タクシーやバイクタクシーの客引きがうるさい。
「アンコールワットまでUSDで$4だよ。往復なら$8だ」
片道でその値段は高くないか?
この手の客引きは上手な断り方がある。
日本の人はつい目をそらしてしまいがちだが、
そうするとしつこく声をかけ続けられるハメになる。
先に目を合わせ、首を横に振る。
あるいは人差し指を立てて横に振る。
要は「いらない」ということを明確にすればいい。
向こうも商売、金にならないヤツに声はかけてこない。
この日もアンコールに行く気がおきず、町を歩いていた。
セントラル・マーケットやオールド・マーケットとといった
地元の問屋と土産屋が混在している市場を巡る。
旅は序盤なので、まだ土産を買う気もないが、
買いたくなるような土産が売られてないもの実情だった。
ハミガキ粉を切らしていたことを思い出し、
地元の人で混みあう市場にズブズブと入っていく。
観光客はまったく来ないであろう薬店のおばちゃんに声をかける。
英語は通じない上に、めったに来ない外国人相手に声をかけられ、緊張の面持ち。
世間話していたお客のオバチャンとともに引きつり顔だ。
身振り手振りで、ハミガキポーズ。
合点がいったのか、歯ブラシを差し出してくれる。
そっちじゃないの、ブラシにつけるやつ~。
と繰り返し、身振りで示すと、お客のオバチャンと一緒に笑い出した。
「この人、ハミガキコがほしいのよ」
そんな会話でも交わされたのだろう。
奥からハミガキ粉を数種類出してくれた。
「これがいいわよ、これ」
客のオバチャン、ナゾの推奨銘柄。
どれでも同じようなものだろう、いわれるままにそいつを購入。
笑顔で別れた。
市場を出ると、結婚式が行われている。
路上を利用して、ちょっとした披露宴会場になっている。
地元の人たちの生活が垣間見えた。
歩き疲れてコーヒータイム。
ちょっとオシャレなカフェのアイスコーヒーが$3。
ランチで食べたモツ煮込みとご飯が2500リエル。
4000リエル≒$1なので物価の基準がわかりづらい。
読書しながら、行程を再検討していると、
ココでノンキにしていると、ヴェトナムの行程が短くなることに気付いた。
当たり前なのだが、全体の日程が緩やかなので、大雑把に考えていたのだ。
町歩きしながら各所にある代理店モドキで情報収集したが、
ホー・チミン・シティ行きの直行バスはないらしい。
トンサムレップ湖を横切る船の旅もアリだが、
この時季は水流が逆流するため、運航していないらしい。
どうも「らしい」情報ばかりで怪しいのだが、
このままだとプノン・ペンでの一日費やすことになりそう。
ホテルがたしか代理店業務もこなしていたな、相談するか。
日程が足りなくなるようなら、
アンコール・ワットはやり過ごして、ヴェトナムに向かう?
ここまできてそれはもったいない?
観光客の風上にもおけない?
通過点としか考えていなかったカンボジアの日々が無為に過ぎていく。
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カンボジアも行ってみたいところです。
by mamii (2008-09-11 20:30)
こんにちは。
街の空気感や躍動感がつたわりとてもいいですね。
by chee (2008-09-14 03:42)