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Books @Risboa -Day11- [Portugal]

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リスボンにたどり着き、今回の「旅の目的」が近づいてきた。

だがその目的に達する前に2つの「悲劇」が襲い掛かってきた。
他人にとっては「喜劇」のような・・・


高い宿代には頭を痛めたが、結局リスボンに腰を据え、
ここを軸にバスや鉄道で郊外の町を巡ることに決めた。

拠点があれば荷物を持って次の宿を捜し求めて歩くこともないし、
ホテルの人からアレコレ情報を仕入れることもできる。
近所の店とはチョットした顔なじみにもなれるし、
それにこのホテルは共同シャワーが広くて清潔、
冷蔵庫やマイクロウェーブでカンタンな調理ができることも利点だった。

長逗留を決めた部屋で荷物を広げる。
11月に20度を超えるこの国の陽気に合わせて来たので、着替えは軽くて、少ない。
荷物といっても重さのホトンドは文庫本だった。

その本を見て愕然とした。

読む本が残り少ない。
2週間の旅に 10冊の文庫本を用意してきた。
しかしそれが底をつきかけているのだ。

ノンビリしたポルトガルの陽光が大好きな読書を進めてしまったのだ。
カフェで、ビーチで、ホテルで・・・
リラックスした気分で読み耽っていたら、激しい読書量になっていた。

旅はまだ5日も残っている。
本はあと2冊しかない。

し、死んでしまうかもしれない。

文字中毒ではないが、退屈な移動、静かなカフェ、夜の部屋・・・
手持ち無沙汰なときに読書ができないなんて!
さらには帰国時のフライトもある、しかも時間がかかる南回りの。
機内は映画を見て、熟睡していれば凌げるが、
残り4日のポルトガル滞在はどうする?

そう、ここは首都、いままでの町とは違い大都会だ。
本屋もあるだろう、大型書店もあるだろう、
そう考えると部屋を飛び出した。


しかしその考えは甘かった。
大きなチェーン書店や町の本屋まで巡ってみたものの、
日本の本を売っているところは皆無だった。

唯一、見つけたものといえばヨーロッパで流行の「MANGA」。
この国でも大型書店の一角を日本のマンガが陣取っていた。
ただしというか、もちろんセリフはポルトガル語。

最終的には英語のペーパーバッグでも買うか。

本屋を求め、リスボンの町に詳しくなるぐらい歩き回った後、出た結論。
最後にダメモトでホテルのオバチャンに本屋情報でも尋ねてみるか。
腹を決めて、ホテルに戻ることにした。

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世界地図からホテル検索

「日本語の本をどこかで買えないかな?」

「日本料理店があるからそこの人が知っているんじゃない?」

「その店なら観光案内に聞いて行ってみたよ。日本人は働いてない店なんだ」

「あら、そう。じゃあ、これいる?」

差し出した本はペーパーバッグと中国語のガイドブック、
それと3冊の文庫本だった。

「!」

「これ、何語なの? 韓国語? 中国語? 前の客が置いていったのよ」

「に、日本語です。これもらっちゃっていいの?」

「だって、誰も読めないもの」

こうして第一の悲劇から救われた。


写真1;リスボン名物の路面電車。おっちゃんはチケット係です。
写真2;30ユーロの部屋。シングルで洗面台とTVは部屋についている。




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